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経鼻インフルエンザ生ワクチンの効果や注意点 :経鼻タイプの注意点
前述したように、日本ではまだ経鼻インフルエンザ生ワクチンは厚生労働省の承認が下りていません。従って、基本的には自己責任での接種になります。経鼻インフルエンザ生ワクチンの長所と短所をまとめると、次のようになります。
【長所】
(1)不活化ワクチンより効果が高い
(2)有効時間が長い(1年間)
(3)注射嫌いの子供にも使いやすい
(4)1回接種で済むことが多い
【短所】
(1)米国からの輸入品で接種期間が短い(製造後4か月以内)
(2)生ワクチンであるため接種後数日間、風邪のような症状が出る
(3)2歳未満、50歳以上は接種できない
(4)問題が起こった時に補償が期待できない(国内の救済制度を利用できない)
(5)接種費用が注射より高い
そのほか、喘息を指摘されたことがある人や喘息発作を起こしたことがある人、心臓・肺・肝臓の疾患・糖尿病・貧血・神経疾患など慢性疾患を持つ人、免疫不全者と接触する人、重度の卵アレルギーの人、妊婦またはその可能性のある人は受けられません。
経鼻インフルエンザ生ワクチンも注射型のワクチンも一長一短があります。子供の予防接種は大人の判断で受けさせるものですから、よく考えてから利用したいですね。また、ワクチン接種も大事ですが、日頃の手洗いやうがい、食事などの健康管理を怠らないことが大切です。
<参考>
横浜市衛生研究所「インフルエンザワクチンについて」
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/influvaccine.html
執筆:南部洋子
監修:三原武彦(小児科医、三原クリニック 理事長)
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