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保護者側の視点から問題を捉える
保護者と一緒にいたい、注意を自分に向けていてほしいという(3)のケースは、子どもの側の甘えが強いことがわかります。一方、保護者の側に焦点を当てると、子どもとの距離の取り方が何らかの理由で近くなりすぎている状態であると考えられます。
具体的には、保護者が子どもの健康に強い不安を持っている場合、あるいは子どもが自分でできることに関する認識が十分で、できることをさせることが発達・成長に望ましいと考えていない場合が多く見受けられます。
このような場合、カウンセラーは、保護者(特に母親)とのカウンセリングを行います。そして、子どもの学習や家庭生活の中で、子どもが自分でできること、することが望ましいことについて話し合います。子どもが年齢相応の自立心を養うことが大切であること、そして、そのためには保護者自身が変わることが大事であることを認識してもらうのです。
毅然とした態度で決まり事を遂行する
まずは、子どもが成長し、いろいろなことが自分でできるようになっていることを確認し、親子で共有します。そして、これまでお母さんがしていたことの中で、易しいことから徐々に子ども自身にさせていくようにします。
できたことはきちんと褒め、何か子どもが欲しがるもの(行動理論では「強化子」と呼びます)を与える約束をします。与えるのは、子どもの年齢に適切なものや、何かをする特権(一定時間テレビを見るなど)であっても構いません。もちろん、できていないときにはそれらを与えないことにします。
保護者は、これらの決め事を毅然と実行する必要があります。子どもは賢いところがあり、泣いたり怒ったり、果ては(病気などではなく)お腹が痛くなったと言って親の決心を崩そうとしてくるので、これに打ち勝つ強さが必要です。そして、タイミングを見つけ、できることの中に「学校へ行くこと」を加えていくのです。
これらの過程がスムーズに進むことはなく、その家庭、親子に特有のさまざまな問題が出てくるのは言うまでもありません。それらも、カウンセリングを通じて、適切な時間をかけながら解決していきます。
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