「不安な気持ち」に克つために

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「不安な気持ち」に克つために

公開日時

事実に基づいた考え方で物事を見る

 
次は別の不安に克つ方法をご紹介しましょう。それは「事実に基づいた考え方をする」ことです。
 
人によく思われないといけない、または、人から変な人だと思われたらどうしよう(それはいやだ、我慢できない)、などは本人が無意識のうちに、自分で自分を不安にしている考え方です。
 
事実は、人にそれほどよく思われても、思われなくても、特にどうというほどのことはありません。ましてや「この世の終わり」では決してありません。この、「事実」に基づいた考え方を、気がつくたびに自分に言い聞かせる練習をすることです。
 
またコミュニケーションの技術も必要になります。コミュニケ−ションの基本は、相手と関わることです。関わり行動(よく関わるための技法)や傾聴の技法と言われる技術などを身につけることは、人との関わりを楽に、有意義にするために役に立つと思われます。また、自分の思ったことを相手に伝える技術を修得するための、自己主張訓練などがあります。
 
 

不安感が強い時は専門家のサポートを

 
最後に一言。
これまで見てきた一連のことを行うには、誰にでも容易なことかというとそうでもなく、独力で行うには困難が予測されます。
 
特に、普段の不安感が強いときは、無理をせず、認知行動療法などになじんだカウンセラーや臨床心理士、精神科医などの手助けを受けることを考えると良いでしょう。専門家のサポートを受けながら、時間をかけて行えば、効果の高い方法です。
 
 
<執筆者プロフィール>
近藤俊明(こんどう・としあき)
東京未来大学教授、副学長: 早大一文、NY市立大学(修士)、ホフストラ大学(NY州、博士)卒業後、NY州にて特別支援学校、病院などに勤務、NY市にて心理クリニック開業、20年間滞米後、帰国。東京福祉大学を経て現職。サイコロジスト(NY州ライセンス)、スクールサイコロジスト(NY州資格)、臨床心理士、埼玉県スクールカウンセラー。
 

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