夢を見過ぎ?結婚へのハードルがあがる女子の心理

Mocosuku(もこすく)
  • 夢を見過ぎ?結婚へのハードルがあがる女子の心理

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

夢を見過ぎ?結婚へのハードルがあがる女子の心理

公開日時

シンデレラ・コンプレックス

 
理想の結婚相手が迎えに来てくれるのを女性がひたすら待つことを「シンデレラ・コンプレックス」といいます。白馬の王子様がいつか迎えに来てくれるのを待つ童話「シンデレラ」にちなんでこの名前がつけられています。
 
シンデレラ・コンプレックスは、「自立したい」という気持ちと「それでも誰かに守ってもらいたい、幸せにしてもらいたい」という気持ちの葛藤から生じるといわれています。
 
この現象は、他人への依存傾向が強い女性に多く、その根源には自信のなさや不安があるといわれています。
 
一見、独立心が強いように見える高学歴の女性に多いといわれていて、女性の社会進出とも関連があると考えられます。そして、大学生などの若い女性に多く、30代以降になると減少するといわれています。
 
 

恋愛版・青い鳥症候群

 
青い鳥症候群は、幸せ探しをする兄妹の童話「青い鳥」にちなんだ言葉で、精神科医の清水將之(まさゆき)医師が提唱しました。
 
青い鳥症候群は、理想の仕事を求めて転職をくりかえしたり、定職につかない若者たちのことを指していて、日本人特有の現象ともいわれています。高学歴で、プライドが高かったり、これまでの人生で失敗経験が少なく、思う通りに事(こと)が進まないことに納得できない人が陥りやすいといわれています。
 
このように、青い鳥症候群は、本来、自分の将来が定まらずに葛藤する若者を指した言葉です。
 
そして、これを恋愛にあてはめてみると、結婚に対してハードルが上がっている女性も似たような傾向をみることができます。
 
女性の高学歴化や晩婚化が進んだことに伴い、女性が恋愛する時間や理想の結婚相手を求める時間も長くなりました。このような変化によって、女性は自分の好きな相手と結婚できるチャンスが広がったように見えます。
 
しかし一方で、理想の相手を求めるからこそ結婚しなかったり、納得できるまで理想の相手と結婚できない、という現象を引き起こしているのも事実です。このように、理想の相手を求め続けて結婚のハードルが高くなっている現象は、まさに「恋愛版青い鳥症候群」ともいえるでしょう。
 
本来、青い鳥症候群は、青年が大人になることへの不安から、「本当の自分はこんなんじゃない」と模索することで起こる現象です。
 
「恋愛版青い鳥症候群」も同じように、結婚に対してハードルが高くなる背景には、結婚して新しい自分と向き合うことやこれまでの生活が変わることへの不安が隠れていると考えられます。
 
とくに、年齢が上がるにつれて、結婚へのハードルが上がるのは、自分がこれまで確立してきた価値観が変化することへの抵抗感や不安感が大きいからともいえるでしょう。
 
 

このように、シンデレラ・コンプレックスも青い鳥症候群も、その背景に隠されているのは「不安な気持ち」です。
 
ですからもし心当たりがある場合は、格好の相手を見つけるためには相手に多くを求めるのではなく、まずは自分と向き合ってみましょう。
 
心の奥に隠れている不安な気持ちの原因を探ることで、結婚が一歩近づくかもしれません。
 
【参考】
『マイナビウーマン』によるWebアンケート調査(2013年8月)http://woman.mynavi.jp/article/130920-084/

 
 
<執筆者プロフィール>
伊坂 八重(いさか・やえ)
メンタルヘルスライター。
株式会社 とらうべ 社員。精神障害者の相談援助を行うための国家資格・精神保健福祉士取得。社会調査士の資格も保有しており、統計調査に関する記事も執筆
 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【婚活】新着記事

夢を見過ぎ?結婚へのハードルがあがる女子の心理

夢を見過ぎ?結婚へのハードルがあがる女子の心理

執筆:伊坂 八重(メンタルヘルスライター) 少子化や晩婚化が進み、結婚に対する認識も時代とともに変化しているようです。 チマタでは、「結婚に対する女性のハードルが高くなっている」といわれたりしてい...

2016/11/26 12:00掲載

あなたはどう思う? いまどきの「こだわらない婚活」

あなたはどう思う? いまどきの「こだわらない婚活」

執筆:Mocosuku編集部 「草食系男子」「おひとりさま」など、男女問わずパートナーを積極的には求めないようなライフスタイルが社会で広く認知されてきた現代。 そんな多様な価値観は、結婚生活のスタイル...

2016/11/12 21:30掲載

婚活女子は、「卵活」にも興味あり!

婚活女子は、「卵活」にも興味あり!

執筆:Mocosuku編集部 特に30代の婚活中の未婚女性の場合、ここ数年間言われ続けている「卵子の老化」や「出産のリミット」などを踏まえ、「結婚と出産はセットで考える」という方や「 卵子凍結保管サービス ...

2016/08/10 21:30掲載

「10年後に出世するオトコ」の選び方

「10年後に出世するオトコ」の選び方

執筆:Mocosuku編集部 「出世するオトコ」とは、どんなタイプの男性なんでしょうか? 以前あるテレビ番組で、「各分野の学者がそれぞれの専門分野で数分のプレゼンテーション」を行うコーナーがあ...

2016/03/02 21:30掲載