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瞳孔が開くと「死」と判定するのはなぜ?
瞳孔が開いているだけで「死」と判定するわけではありません。
厳密には、呼吸と心臓、脳の機能が止まっていること、この3つの条件がそろった時、「死」と判定されます。
呼吸と心臓が止まっていることは、胸の動きや聴診器で胸の音を聞いたりすることで分かります。脳は、呼吸や心臓を動かすなど、生きていくことに欠かせない指令を全身に出しています。脳の機能が止まっていることは、目に光を当てても瞳孔が開きっぱなしであることから、判断しています。
ちなみに、目の神経(視神経や動眼神経)の一部、脳の一部にトラブルがあった時でも、瞳孔は開きっぱなしになります。開きっぱなしになるほか、左右の瞳孔の大きさが違う、ピンホールのように異常に瞳孔が小さいという場合も、目の神経や脳にトラブルが起きているサインである場合があります。
すぐに心臓や呼吸が止まるわけではありませんが、放っておくと命の危険に関わる場合もあります。
もし瞳孔の大きさが違うなど、気になる症状がある場合は、眼科や脳神経内科を受診しましょう。
いかがでしたか?「目は口ほどに物をいう」といいますが、瞳孔の大きさや左右の違いなどから、実は隠れた病気まで分かるのです。
ほかにも、身体の反応から健康状態を知る情報を持っておくと、健康状態の変化をサインに、早く気づいて対処できそうですね。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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