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胃の消化活動
胃で行われる消化活動は、大きく次の3つの働きによって行われています。
胃のむかつきは、これらのバランスが崩れ、胃の消化活動が低下することで起こります。
1.胃酸の分泌
食べ物を消化するために、胃酸を分泌する
2.胃の粘膜(胃粘膜)による保護
胃の内部を薄い粘膜が覆っていて、胃を胃酸から守っている
3.蠕動運動(ぜんどううんどう)
食べ物と胃が分泌する胃液を混ぜてドロドロにし、内容物を十二指腸へと運ぶ
胃の消化活動が低下すると、胃酸の分泌量が減ってしまったり、蠕動運動の低下や逆方向の蠕動運動(逆蠕動)が起こります。
すると胃に食べ物が残ってしまい、吐き気や胃のむかつきといった症状が現れるのです。
では、どんなことが胃のむかつきを引き起こす原因となるのでしょうか?
「胃のむかつき」の原因
胃のむかつきが現れる原因としては、次のものが挙げられます。
食べすぎ、飲みすぎ
脂の多い食事、香辛料などが含まれる刺激の多い食事などは、消化するのに時間がかかるため、胃の中にとどまる時間も長くなります。
また、アルコールを大量に摂取すると、胃酸と胃粘膜のバランスがくずれ、蠕動運動を遅らせるため、胃のむかつきの原因となります。
ストレス
私たちの身体には、交感神経と副交感神経という2つの自律神経があります。
これらには、さまざまな役割があり、消化活動とも大きく関係しています。ストレスを感じているときに優位に働く交感神経には、胃酸や胃粘膜の分泌を減少させる働きがあります。
そのため、過度にストレスを感じている状態が継続的に続くと、胃の消化機能にも影響を与え、胃のむかつきの原因となります。
喫煙
市販されているタバコの中には、血流を悪化させる作用が含まれているものがあります。
血流の悪化によって胃の粘膜に十分な酸素が送られなくなると、胃粘膜の抵抗が弱くなり、消化活動に影響をきたします。その結果、胃のむかつきなどの症状が現れることがあります。
加齢
加齢によって、胃酸や胃粘膜は減少し、また、蠕動運動も低下することが分かっています。
そのため、若いころと同じ量を食べても、胃のむかつきなどの症状が現れやすくなります。
女性ホルモンの変化
女性の場合、月経や妊娠にともなって女性ホルモンの分泌量が変化します。女性ホルモンのひとつ「プロゲステロン」は、排卵後から月経中にかけて分泌量が増えるホルモンです。
月経前や月経中に胃の不調を訴える方がいますが、これはプロゲステロンの影響と考えられています。
またプロゲステロンは、妊娠した場合も増加します。そのため、妊娠超初期や妊娠初期に、つわりとして、胃のむかつきなどの症状が現れる方もいます。
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