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執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
漢字では「譫妄」と書かれる「せん妄」。
「譫」は「うわごと・たわごと」を意味する言葉です。
「入院をさせた親が、急におかしなことを言い、日にちもわからなくなった」などの事例があげられます。
医学では「意識障害」のひとつとされる「せん妄」。
認知症や抑うつ状態とも間違えられやすいようですが、どんな状態・病態を指しているのでしょうか。
「せん妄」とはどういうこと?
意識障害は、ひとつは、完全に目覚めている「覚醒」状態から意識不明が続く重い「昏睡」状態まで、「清明度」を軸とした意識のくもり具合。
もうひとつは、意識の内容が常態を越えて変わってしまう、意識の「質」的な障害の2つの軸から診断されます。
せん妄は、軽度から中度の意識の混濁(=くもり)が基になって、「注意力・判断力が落ちる」「見当識に障害が起こる」「錯覚・幻覚・妄想が現れる」などの質的な障害が起こって、急性の精神症状を呈する状態と定義されています。
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