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睡眠リズム乱れて金縛りは起こる
現在では、金縛りは「睡眠麻痺」に分類され、睡眠時に全身の脱力と意識の覚醒が同時に起こった状態とされています。
そして、この状態は睡眠サイクルの異常から起きることが知られています。
睡眠時にノンレム睡眠とレム睡眠とが交互に現れるのが睡眠サイクルです。
通常、入眠後に深いノンレム睡眠がおとずれ、時間が経つにつれて、ノンレム睡眠が減り、レム睡眠が多くなって、一晩に何回か睡眠サイクルを繰り返した後に、目覚めるのが正常な「睡眠・覚醒」です。
ところが、何らかの理由で、入眠時にいきなりレム睡眠が現れることがあるそうです。これを「入眠期レム睡眠」と呼んでいます。
ノンレム睡眠では脳も身体も眠っていますが、レム睡眠では脳は目覚めています。
ところが、入眠期レム睡眠では、普通のレム睡眠より脳の活動水準が高くなって、あたかも覚醒状態が続いているように感じられるそうです。
また、レム睡眠では身体は目覚めているものの、骨格筋の緊張は覚醒時より減少しています。
こうした状態が金縛りの生理的条件となってきます。
金縛りの原因:生活の不規則とストレス
入眠期レム睡眠が起こりやすい条件はどのようなものでしょうか。
生活が不規則で、睡眠サイクルが乱れていたり、極度に疲れていたり、心身に強いストレスを受けていると、起こりやすいと言われています。
生活が不規則で、睡眠サイクルが乱れているというと、夜勤のある仕事、時差のある地域に行く機会が多いといったことが挙げられます。
夜警や医療あるいは航空会社や商社などに勤める人が思いつきます。
また、極度に疲れているとか強いストレスといった事態は、誰にでも起こり得ることです。
ちなみに、大学生を対象とした調査から、はじめて金縛りを経験した年齢は、15~18歳が多いという結果も報告されています。
思春期で心身が不安定になったり、大学入学や就職といったライフイベントによってストレスが高じやすい時期とも重なります。
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