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金縛り対策
実はまだ、金縛り対策は確立していないそうです。
始まったら、意識的に目を動かすと早く抜け出せる(堀忠雄氏)という経験知もあるようですが、多くの人は恐怖でそれどころではないようです。
ですから、原因となる事態をできるだけ回避することが、予防的に求められます。
ひとつは、規則正しい生活をすること。睡眠リズムの乱れを可能な限り少なくするということ。
もうひとつは、ストレスフリーを心がけて、効果的なストレス発散に努めること。そして、疲れを溜めないことです。
また、金縛りは、怖くて不愉快な経験であっても、一過性のものですから、気もちを強く持って耐えることもまた、これを乗り切る手だてとなります。
病気の場合もある
睡眠障害に「ナルコレプシー」という病気があります。
まれな病気ですが、10代で発病し、入眠期レム睡眠が起こりやすく、金縛り体験もよく起こるとされています。
「情動性脱力発作」といって、泣いたり笑ったりすると全身の力が抜けてしまう症状や、「睡眠発作」と呼ばれる、時と場所を選ばず、突然眠気が襲い、眠ってしまう病気です。
もちろんこの場合は、睡眠専門医を受診することが必要です。
【参考】
堀忠雄『眠りと夢のメカニズム』サイエンス・アイ新書、2008.
<執筆者プロフィール>
山本 恵一(やまもと・よしかず)
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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