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精神病
精神病は医学的概念です。
辞書で「病気」を調べると、「生物の正常な状態が損なわれ、生命維持機能が阻害あるいは変化すること」(ブリタニカ国際大百科事典)、「生体がその形態や生理・精神機能に障害を起こし、…」(デジタル大辞泉)、「肉体の生理的なはたらき、あるいは精神的なはたらきに異常が起こり、…」と、「病気」が医学的・自然科学的概念であると明示しています。
精神病の診断基準はいくつかありますが、医師や医学などがその専門的知見に基づいて下した判断(診断)が、精神病ということになります。
重症の精神障害が精神病
ただし、次のように精神障害と精神病を区別している専門医もいます。
「精神障害という言葉が精神科で診療する疾患に適用される用語になっていますが、精神病という用語は、精神障害の中でも重症で、幻覚妄想などに支配されて現実的能力が低下し、現実の世界で生活していくことが困難になっている状態をさしています。(中略)軽症のうつ病を精神病と呼ぶには躊躇します。」(※)
※参考:渡辺雅幸『はじめての精神医学』(中山書店 2007)
また、この医師は、不安障害など心因性精神障害(旧神経症など)も、通常は精神病とは呼ばないと指摘しています。
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