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継続的な異常は精神障害
精神疾患の診断基準の一つ『DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル第5版):アメリカ精神医学会(最新版)』によると、たとえば、「うつ病/大うつ病性障害」には、うつ病に関する5つの症状が「同じ2週間の間に存在し」とか、「ほとんど一日中」「ほとんど毎日」落ち込んでいるといった、時間にまつわる記述が多数見受けられます。
先に述べた、一瞬だったり一時的だったりする「精神異常」は、精神障害とはみなされません。
ただし、その状態が持続・頻発してくると精神障害や精神病の可能性を帯びてくるといえそうです。
このように、精神異常、精神障害、精神病はまったく同じ概念ではありませんが、その境界は重なりあい、曖昧であることが垣間見えました。
「ココロは見えない」という難しさを痛感します。
<執筆者プロフィール>
山本 恵一(やまもと・よしかず)
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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