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執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
楽しいお酒の席…しかし、飲み過ぎにつきものの「二日酔い」になるとやっかいです。
飲み過ぎが原因になると知りつつ、ついつい深酒をして辛い症状に苦しみ後悔する…
お酒を飲む方は「ウンウン」と頷いているかもしれません。
ところで皆さん、二日酔いには種類があることを知っていますか?
今回はとくに「メタノールが原因の二日酔い」について、特徴や対処法をご説明したいと思います。
おもな二日酔いの原因と症状
二日酔いの症状は原因によってさまざまですが、おもな原因と症状は以下のとおりです。
脱水が原因
二日酔いでもっとも多い原因は脱水です。
頭痛、だるさ、吐き気、食欲不振などの症状が挙げられます。
アルコールには利尿作用があり、飲酒で摂取した水分よりも失われる水分の方が多いことがわかっています。
たとえば、アルコール50グラムで0.6~1リットルの水分が失われるといわれるほどです。
アセトアルデヒドが原因
次に多い原因はアセトアルデヒドです。
頭痛やだるさ、吐き気、疲労などをともないます。
アセトアルデヒドは、肝臓がアルコールを分解する過程で生じる物質です。
日本人は一般的に、アセトアルデヒトを酢酸に分解する、アセトアルデヒド脱水酵素の分泌や活性が弱いといわれています。
そのため、アルコールを分解した後もアセトアルデヒドが体内に残り、二日酔いになることがあるのです。
アデノシンが原因
アデノシンは日本酒に多く含まれます。
血管拡張作用があり、血流を良くし冷えの改善などが期待される物質です。
日本酒を飲むと身体が火照る感じがするのは、アデノシンの作用でしょう。
さらに、リラックス作用もあり、緊張をほぐしたいときなどによいとされます。
このようなメリットの反面、血管が拡張し過ぎて二日酔いになり、ズキズキと脈打つような頭痛をもたらすことがあります。
その他の原因
ほかにも、アルコールが胃酸の分泌を促し「胃酸過多」の状態となり、吐き気や下痢、食欲不振といった症状を呈する場合があります。
また、肝臓は飲酒によるアルコールの分解を最優先し他の活動を休みますので、結果的に「低血糖状態」になる二日酔いもあります。
このケースでは、脳に糖分が届かなくなり、頭痛、だるさ、筋肉痛などの症状が現れます。
さらに、飲酒による酸素運搬量の減少と肝臓のアルコール分解作用による酸素消費増加による「酸欠」も二日酔いの原因になります。おもな症状は、頭痛やだるさです。
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