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思春期以降~大人の夢遊病
一方、思春期以降の睡眠時遊行は、積極的に治療を受けるよう推奨されています。
たとえば、睡眠遊行中に呼び止められ、抵抗して暴力を振るった場合、相手にケガをさせたり、物を壊したりする可能性があります。
他にも、車の運転や調理をするなど、覚醒しているときに複雑な行動ができる大人は、睡眠遊行中の行為も複雑になって大きな怪我や事故などを引き起こす危険性が高いのです。
ですので、睡眠外来など専門医の診察と治療をおすすめします。
薬物による治療が一般的ですが、怪我をしないための予防策などもアドバイスしてくれます。
ちなみに、ケガや暴力を伴う睡眠時遊行は男性に多く認められるとのこと。
また、双生児による研究から遺伝的要因の影響も指摘されています。
睡眠の専門医によると、子どもの頃は発症しなかったのに、大人になって発症したケースでは「閉塞性睡眠時無呼吸」「てんかん夜間発作」「医薬品の影響」といった特定の病気が関与している可能性があるといいます。
さらに、認知症の初期に初めて発症するという例もあるそうです。
広く知られる「夢遊病」ですが、そのメカニズムは不明な点も多く、とくに大人の夢遊病は本記事を参考に十分ご注意ください。
【参考】
・樋口輝彦/他編集『今日の精神疾患治療方針』(医学書院 2013年)
・掘忠雄/著『眠りと夢のメカニズム』(サイエンス・アイ新書 2008年)
※厚生労働省 e-ヘルスネット『睡眠時随伴症』(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-025.html)
<執筆者プロフィール>
山本 恵一(やまもと・よしかず)
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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