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歯周病の原因はプラーク(歯垢)
歯磨きが不十分なために歯の表面や歯と歯の間に溜まる白いカス状の物質。
これはプラーク(歯垢)と呼ばれ、歯周病最大の原因とされています。
プラークは虫歯菌や歯周病菌などの細菌の塊です。
ですから、歯周病は感染症ともいえます。
歯周病はおおむね次のようなステージをたどります。
健康な歯肉:ピンク色をしている
↓
歯肉炎:歯とその隙間(歯肉溝)に溜まった歯周病菌が歯肉に侵入。歯肉が赤く腫れた状態。プラークも石灰化する(歯石)
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歯肉炎が歯周炎に進行:歯と歯茎の溝が深くなって、プラークや歯石が歯の根元に潜り込み感染拡大。歯の周囲の歯槽骨(しそうこつ)が溶ける。最終的には歯が抜け落ちたり、抜歯せざるを得なくなったりする
油断大敵!歯周病は万病の元
歯肉の炎症は、白血球が身体にとって敵である歯周病菌と戦おうと集結するために起こる症状です。
やがてこの攻防が原因で、歯周病菌や白血球、細胞の残骸が溜まって歯肉が腫れます。
さらにこれらの残骸は、毛細血管を経由して全身におよび、さまざまな病気の発症に関与することがあります。
たとえば、歯周病菌が直接気管に入り肺炎を起こす誤嚥性肺炎(ごえんんせいはいえん)があります。
ほかにも、腎臓病や関節リウマチ、認知症、がん、早産や低出生体重児への影響も取りざたされています。
また、歯周病を放置して炎症物質が血管に入ると、すい臓から分泌されるインスリンの働きをブロックして糖尿病を悪化させることも知られています。
さらには、動脈硬化、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞にも影響をおよぼす原因の一つであることも分かってきました。
このように、歯周病は多くの疾患に影響を与え、発症や進行のリスク因子になることが研究により明らかになっています。
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