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ガングリオンの診断と治療
前述のとおりガングリオンは良性のしこりなので、とくだんの症状がなければそのまま様子を見ていても大丈夫です。
自然に消滅することもありますし、良性ですからがん化するような心配もないと見られています。
ただし、痛みがある、徐々に大きくなっている、というような場合は看過しないで整形外科などを受診しましょう。
なかには「オカルトガングリオン」と呼ばれる、外側から触れない小さなガングリオンが原因で、手の関節などに痛みが生じているケースもあります。
病院では医師の触診の他、必要に応じて超音波検査やMRI検査などにより診断します。
腫瘤部分を針で刺してゼリーのような中身が吸引されると、ガングリオンであることが判明します。
痛みなど症状が出ている、日常生活に支障があるときは、ゼリー状の中身を注射器で吸引する方法や、押しつぶすような方法で治療します。
何回か行ううちに治ることもありますが、繰り返しガングリオンができてしまう場合は、ふくろごと摘出する手術も検討されます。
ただし、手術をしても再発するケースがありますので、ガングリオンの元となる予備軍の存在にも留意しなくてはなりません。
ガングリオンは、基本的に症状がなければ放っておいても問題はありません。
とは言え、気になる症状が出ている場合は、専門の整形外科を受診してまずは相談をしてみましょう。
周囲の神経や筋肉、骨などに悪影響がないか詳しい検査を受け、適切な治療を受けることをおすすめします。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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