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運動で起こる身体の変化とスポーツ貧血との関係
赤血球やヘモグロビンは、病気が原因で減ることもあります。
スポーツ貧血は、運動をきっかけにさまざまな要因が重なって起こるのが特徴です。
また、女性の方が貧血になりやすく、男性の3倍といわれています。
女性は月経によってヘモグロビンが失われてしまうためと考えられます。
また、20~40代の女性にはダイエットを試みる人が多く、熱中するあまり必要なエネルギー量や栄養が足りない…といった状況から貧血になりやすいようです。
ところで、なぜ運動が貧血を引き起こすのでしょうか。
「気持ちよい」と感じる程度の運動であれば身体に大きな影響はないのですが、激しい運動を続けると次のような悪影響を及ぼすことがあります。
鉄分が失われる
汗の成分は99%が水分で、他に塩分や鉄分などを含んでいます。
うっすらと汗をかくくらいでは問題ありません。
しかし、大量の汗をかくと鉄分も多く失われます。
血液が薄くなる
運動すると、身体の隅々まで血液の流れをよくしようとして、血液中の「血漿(けっしょう)」の成分量が増えます。
血漿とは血液の液体成分です。
血漿量が増えると、赤血球やヘモグロビンなど他の血液成分の濃度は薄くなります。
ヘモグロビンが壊される
激しい運動を続けると、足の裏の毛細血管に衝撃を与え続けることになります。
そうすると、毛細血管内の赤血球が踏み潰され、ヘモグロビンも壊されるという連鎖が起こります。
このように、スポーツ貧血は激しい運動が引き金となり、鉄分の喪失、ヘモグロビン濃度の低下と破壊…というメカニズムにより貧血症状をきたしてしまうのです。
スポーツ貧血の対策
スポーツ貧血への対策は、激しい運動を控えることが一番の近道です。
しかし、激しい運動を習慣としている人にとっては解決とはいえません。
より現実的な対策ポイントとしては、前述の鉄分の喪失やヘモグロビン濃度の低下と破壊を防ぐことが基本になります。
次のような点に留意しましょう。
バランスのよい食事を3食とる
日常生活では、主食(ご飯やパン)、主菜(肉や魚)、副菜(野菜やきのこ、果物類など)を3食バランスよくとれば、鉄分をはじめ1日に必要な栄養素は充足します。
この時、運動によって失われる鉄分を想定し「効率のよい吸収」を意識してください。
鉄分はレバーや牛肉の赤身、赤身の魚に多く含まれています。
これらを主菜に、副菜では鉄分を多く含み、鉄分の吸収率をアップさせる食材をとるとよいでしょう。
たとえば、小松菜やほうれん草などの緑黄色野菜、納豆や豆腐などの大豆製品、ひじきなどが代表格です。
足の裏への衝撃を和らげる
クッション性の高いスニーカーを履く、運動する場所を柔らかいグラウンドやフローリングにするなどの工夫で改善されるでしょう。
とくにテニスや新体操、長距離マラソンをしている人にはオススメです。
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