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シェーグレン症候群の診断と治療
現在、シェーグレン症候群を根本的に治す治療法は確立されていないため、対症療法(患者の症状に対応して処置をする治療法)が行われます。
口や目の乾燥が気になる場合は、シェーグレン症候群ではなく加齢や糖尿病が関わっている可能性もあります。
まずは専門の膠原病リウマチ科などを受診して、正しい診断を受けましょう。
病院では、血液や病理組織、唾液の分泌量、涙の分泌量などを検査し、診断基準の4項目のうち2項目を満たしていると、シェーグレン症候群と診断されます。
診断結果を受け、ドライアイに対しては保湿をする点眼薬やキズを治す点眼薬など、症状に合わせた薬が処方されます。
また、ドライマウスに対しては、唾液の分泌を促す薬が処方されます。
歯周病を予防するため、お口のケアも重要になります。
シェーグレン症候群と付き合っていくためには
実際にシェーグレン症候群と診断されたときは、根本的な治癒が難しい病気だからこそ、その症状とうまく付き合っていく心構えが大切になります。
たとえば、外出時は目薬や必要な水分を持ち歩く、冬場などは加湿器を使用して乾燥対策をする、食べ物が飲み込みやすいようにとろみをつけるなど、日常生活のちょっとした工夫によって少しずつ症状のつらさを軽減することができます。
また、シェーグレン症候群は国の難病に指定されています。
医療費助成の対象になる場合がありますので、詳しくは保健所に相談してみましょう。
口や目の乾燥に悩まされてつらいという人は、自己判断で様子を見ないで、一度病院で検査を受けましょう。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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