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「タトゥーを入れているとMRIが受けられない」という話が、まことしやかにささやかれていますが、 タトゥーとMRI検査 にはどのような関係があるのでしょうか?
近年、タトゥーを入れることへの敷居が下がっていて、タレントなどの影響もあるのか、若者を中心にファッション感覚で気軽に入れる人が増えました。そんな中、タトゥーが受けられないとMRI検査が受けられない、ということは実際にあり得るのでしょうか? 医学的な見地から考えてみます。
タトゥーとMRI検査 :タトゥーはなぜ消えないのか
タトゥーや入れ墨(刺青)は、針や刃物で皮膚に傷をつけ、さまざまなカラーの色素を皮下に刺し入れて文字や絵画などを描いたものです。タトゥーの歴史は古く、世界中に似たような文化が見られます。
人間の皮膚は、表皮・真皮・皮下組織から構成されています。いちばん外側の表皮はさらに4層に分かれており、そのうち新陳代謝に関わっているのは4層目の基底層と呼ばれる部分です。ここで新しい細胞が次々と作られ、その細胞は、上層へと押し出されていき、最後は角質として剥がれ落ちます。
一方、真皮や皮下組織は、表皮に比べると、新陳代謝のスピードは極めて遅いという特徴があります。タトゥーや入れ墨は、真皮に針や刃物を刺して真皮の結合組織を色素で染めます。この色素には皮膚に沈着しやすい成分が使用されるため、簡単には消えないのです。
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