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執筆:井上 愛子(保健師)
「不妊治療」と聞くと、皆さんはどのようなイメージを持つでしょうか。「身体的、精神的にツラそう」、あるいは「治療費が高額」などといった問題が思い浮かぶかもしれません。ここでは、2つのアンケートを元に、不妊治療を経験した人の悩みの実態に迫ります。
治療してみて気がつく大変さ
まずは、山梨県が行ったアンケート調査(*1)。受診前と受診後(治療中)に、それぞれどのような不安・悩みがあるのか見ていきましょう。
【受診前の悩み】
・どこの医療機関へ行ったらいいかわからない(57.3%)
・治療や検査への不安(53.1%)
・診察への抵抗感(46.3%)
・原因を知ることへの不安(45.3%)
・検査や治療にかかる費用(43.3%)
【受診後(治療中)の悩み】
・先が見えない、いつ妊娠できるのか不安(91.3%)
・周囲からの期待などのプレッシャー、無神経な言葉(56.6%)
・費用がかさむ(51.5%)
・仕事との両立(治療や検査のために休みが取りにくいなど)(39.4%)
上の結果を見ると、「仕事と治療の両立」についての不安は、受診前にはあまり見られず、治療を始めた後に気づく人が多いことがわかります。
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