(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター)
医療監修:株式会社とらうべ
完璧主義は「完全癖」とも言われ、完璧さを追求して妥協しない性格傾向を指します。
完璧を目指すこと自体は立派なことですが、「完璧でなければ意味がない」と本末転倒すると、不適応な状態に陥ってしまったり、精神障害に陥ったりする場合もあります。
今回はこの「完璧主義」がココロやカラダに与える影響について見ていきたいと思います。
完璧主義の病理性:完全さへの強迫性
学業、職業、家事・子育てなどで素晴らしい成果を収めるには、優れた向上心や高いパフォーマンスが必要とされます。
そのために努力をおしまず、高いモティベーションを保って、ことに臨んでいくように求められます。
こうした、完璧さをめざす営みは、幾多の成功体験を経て自分のスタイルとして、その人の性格を形成していきます。ですから、完璧主義は優等生に多いといわれます。
しかし、達成が困難な状況に置かれると完璧主義は強い病理性を発現することがあります。
いわゆる「潔癖症」として、完全性や秩序に対する強迫的なこだわりに変貌してしまうのです。
つまり、完璧の達成が難しい状況でも、完璧でありたいという思いが捨てられず、不完全であることに必要以上の強いストレスを感じ、どうにもならないのに、どうにかしたいと空回りをしてしまいます。
とくに仕事や対人関係、恋愛や子育てなど、本人の努力だけではどうにもならない状況で、壁にぶつかりやすいとも指摘されています。
スポンサーリンク