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執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
医療監修:株式会社とらうべ
月経前になるたびにイライラしたり、落ち込んでしまったりしていませんか?
月経前にこのようないつもと違う精神的な変化が起こることは珍しくありません。
ただ、あまりにも精神的な症状がひどい場合、「PMDD」と診断されることがあります。
今回は、あまり知られていないPMDDについてご説明します。
まずは月経についておさらい
月経の1週間前ほど前から、抑うつやいらだち、不安、緊張といった精神的な症状が強く現れるものを「PMDD(月経前不快気分障害、PreMenstrual Dysphoric Disorder)」といいます。
PMDDは月経に付随する症状ですから、まずは月経についておさらいしていきましょう。
月経は、「エストロゲン」と「プロゲステロン」という2つの女性ホルモンによってコントロールされています。
このうちプロゲステロンは、排卵から月経にかけて分泌量が増えるホルモンです。プロゲステロンには、妊娠に向けて子宮内膜を厚くし、受精卵を着床しやすくする、乳腺を発達させるといった働きがあります。
一方で、プロゲステロンが増加すると、心身にさまざまな不調をきたすこともわかっています。
女性はホルモンのバランスの変化による影響を受けながら生活しているため、月経前に何らかの体調の変化が現れること自体は不思議なことではありません。
ただ、中にはこれらの変化が「不快な症状」として現れ、治療が必要となることがあります。
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