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執筆:座波 朝香(助産師・保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
妊娠中にさまざまなことが原因で体調不良をもたらす「つわり」。
妊婦さん特有の症状というイメージが定着していますが、実は旦那さんも同じように体調が悪くなることがあります。
まさか!と思われるかもしれませんが、「男性のつわり」とみなされ「クーヴァード症候群」と呼ばれています。
どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?
「クーヴァード」の由来
クーヴァード(Couvade)はフランス語古語の「鳥が卵を抱く」に由来しています。
民俗学では「擬娩(ぎべん)」と訳されました。
妊娠や産褥(さんじょく)といった広い意味での「出産」を、古代社会では「夫婦が共同して卵を抱くような作業」とみなして、この名が生まれたといいます。
妻の出産期に夫が守るべき禁忌があって、ある特定の食べ物を食べてはいけないとか、狩りや漁労をしてはならない、むやみに外出しないで家にいるかじっと横になっている、といった習俗もあったようです。
出産は女性にとって「苦しみ」でもあるわけですが、夫も一緒に苦しむ、または苦しむふりをするという、まだ文明社会になる前の古いの風習が擬娩の由来と考えられます。
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