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女性ホルモンを整える治療法 :規則正しいホルモンリズムの作り方
女性ホルモンは微妙なバランスの上に成り立っています。これらのホルモンの一番の目的は、正常に排卵を起こして子どもを作ることにあります。特に20~40代の女性の体は、本能として妊娠・出産するように出来ているのです。
ではこれらのホルモンを規則正しく分泌させるにはどうすれば良いのでしょうか。
一番分かりやすいのが、健康的な生活を送ることです。
もし体調が悪い、不摂生や不規則な生活が続いている、過酷なダイエットやスポーツで体を酷使している、という場合には、体そのものが“異常である”と判断し、ホルモンバランスが崩れ、本能として自分自身を守るために子どもを作る機能をストップさせます。
つまり、これらの体を酷使する生活から抜け出すのが、一番の近道なのです。
女性ホルモンを整える治療法 :女性ホルモンを整える治療法
まずは、栄養バランスの整った食生活が大事です。特にビタミンB6・ビタミンEなどは女性ホルモン分泌を促す効果がありますし、ポリフェノールやイソフラボンなども、女性ホルモンの分泌に関連していますのでおすすめです。
さらに、適度な運動習慣により自律神経を活性化させる、上手にリフレッシュしながらストレスを溜めこまないことを心掛けましょう。
それでもホルモンバランスが上手く整わない場合は、お薬による治療もあります。
一例をあげてみます。
漢方薬
漢方薬には様々な種類があり、体の状態によって処方される内容は変わってきます。特に妊娠しやすいように体を整えていくような“女性ホルモンのバランスを整える”場合には、生理周期によってお薬を飲み分けることもありますし、その人の状態によっても同じ時期でも違うお薬が良い場合もあります。
費用は処方されるところによりまちまちですし、漢方薬局では保険は効かないところがほとんどです。
しかし漢方薬は漢方薬局だけではなく、婦人科でも相談できるところも増えていますので、一度かかりつけの婦人科に相談してみると良いでしょう。漢方を飲んでいる間も生理はありますし、体調が整えば妊娠可能です。
EP配合剤
EP配合剤とは卵胞ホルモン(エストロゲン:E)と黄体ホルモン(プロゲステロン:P)の2つのホルモンが配合されているお薬です。
EP配合剤は【ピル(経口避妊薬)】として使用する場合は保険が効きません。しかし【LEP製剤】は、月経困難症などの診断がつくと保険適応となります。
保険が効かない場合はクリニックごとに価格は異なりますが、1か月あたりお薬だけで2,000円前後で、この他に診察料や検査料がかかります。
保険適応となる場合は、診察料・処方料・お薬の金額を合せても3,000円未満です(3割負担)。
EP配合剤を飲んでいる間は、周期中でホルモンを含まない錠剤を飲む期間中(休薬期間)に生理のような消褪出血がありますが、排卵を止める働きがあるため、正しく飲んでいれば妊娠はしません。EP配合剤を飲むことで出血を起こすサイクル(月経周期のようなもの)が規則正しく整います。
その他のホルモン剤
不足しているホルモンを補うという方法で卵胞ホルモン(エストロゲン)、黄体ホルモン(プロゲステロン)の両方か、どちらか一方だけを補うホルモン療法がもあります。 月経異常、無月経、更年期障害などの治療目的とする症状や妊娠の希望などによってどのような治療を行うかが異なります。
費用は閉経前と閉経後で違うこともありますし、使うお薬によっても違います。保険適応(3割負担)であれば1か月あたり数千円程度です。
排卵がきちんと行わるようになれば妊娠も可能です。
<執筆・監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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