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「 おひとりさま 」は格好いい!という時代に突入
しばらくたつと、「 おひとりさま 」はエンターテインメントの主題として取り上げられるまでになります。2007年に大ヒットした篠原涼子さん主演の「ハケンの品格」、2009年観月ありささん主演「 おひとりさま 」などがそのいい例でしょう。
どちらかというとそれまでは、恋愛や結婚を後回しにしてひとりで生きていく女性は、どちらかというとマイナスのイメージで見られていました。
ところがこのブームによって、「オンナひとりで生きる&行動することは変じゃない! むしろ格好いい!」と捉えられるようになったのです。
こうして「 おひとりさま 」という生き方は、2000年の冒頭から約10年をかけて、女性の人生の選択肢として確固たる地位を手に入れました。
・・・これが、「第1次 おひとりさま ブーム」です。
認知されるいっぽうで「 おひとりさま 」に悩む女性も
「 おひとりさま 」向けのサービスや商品が数多く発売されるようになったのもこの時期から。単身女性向けのホテルプランやレストランサービスなどが雑誌やテレビで紹介され、ますます充実するようになりました。
ただ、この「第1次 おひとりさま ブーム」は、どちらかというと多くの女性たちが肩肘張っていたようなところがあります。「ひとりで行動する&生きていく」のが格好いいと思うあまり、その水準に自分を合わせようと、がんばりすぎる女性たちも増えていったのです。
彼女たちのアイコンになっていた女性としていちばんわかりやすいのは、滝川クリステルさんでしょう。知性も美も兼ね備え、かつ仕事に燃える彼女の生き方が多くのキャリア女性たちの支持を得るいっぽう、女性のうつ病患者やアルコール依存症患者数の増加が、この時期になると問題視されるようになります。
後編では、さらに時代を進めて「第2次 おひとりさま ブーム」へとつながる背景を見ていきましょう。
●文/構成:鳥越みほ(とりごえみほ)
フリーエディター/ライター。早稲田大学卒業後、総合出版社を経て独立。恋愛・結婚や美容など、女性のライフスタイルについての原稿を数多く執筆している。
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