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貯蓄の方法 :必要なモノと欲しいモノ
限られたお金を「有効に使い」、「目的を持って残す」ためには、「優先順位」が重要なキーワードになります。必要なモノと欲しいモノの違いを意識しつつ優先順位の高い順にお金を使い、不足する場合には先送り、または立ち止まって再考するなど心掛けましょう。
他方、「便利!」というキーワードは、欲しいモノの代表格といえます。世の中はどんどん便利になっています。利便性を享受するには、お金が必要です。欲しいモノを欲しいだけ買ってしまうとお金はいくらあっても足りません。
ご存知イソップ童話の「ありとキリギリス」。今は多少辛くとも将来に備えて苦労するありさん。現在を楽しみ先のことなど気にしないキリギリスさん。
どちらかひとつのタイプを選ぶ必要はありません。現在を楽しみながら将来に備えるというスタンスが、誰しもが望む姿だと思います。
貯蓄の方法 :いま必要な備えと将来に対する備え
「いま必要な備え」とは、予想外の損失に備えることです。例えば、収入の担い手である人が亡くなってしまうとその収入に依存していた家族は、収入のあてがなくなり金銭的に困窮してしまう事態が挙げられます。
この場合には、遺族年金というセーフティーネットがありますが、それだけでは不十分な場合が想定されます。そこでどこの家庭でも生命保険に加入して、この金銭的な困窮に対する備えをしていると思います。
とは言え、生命保険などの保険料に関して、「言われるがまま」に入ってしまい「いま必要な備え」と合っていないケースを数多く見受けます。保険を売る立場の情報は、買って欲しいがための情報提供であり、買い手(加入者)の必要な備えと必ず一致しているわけではありません。
そのため、保険料を無駄に支払っている事例があとを絶ちません。いま必要な備えという観点でもう一度検討されることをお勧めします。
一方、「将来に対する備え」の代表例は、老後資金といえるでしょう。
年齢を重ねると肉体的・精神的な衰えは避けられません。元気なうちは可能な範囲で働ければ、老後資金は一定程度賄えるでしょう。
一昔前に「らく隠居」という言葉が使われていたことがありましたが、今ではすっかり死語になりました。
これからの時代、公的年金だけでは資金不足になる懸念があります。公的年金は、老後資金の根幹になるベースであるとはいえ、それを補完する老後資金(自分年金)は不可欠になってきました。
その資金は、就労期間中に準備を始めておかないと「その時」になって後悔してもあとの祭りになりかねません。
それでは、最後に住居にまつわるお金の話と、教育費の現状について、お話しいたします。
<執筆者プロフィール>
石村衛(いしむら・まもる)
FP事務所:ライフパートナーオフィス代表ファイナンシャルプランニング1級技能士(CFP)
東洋大学卒業。メーカー勤務の後、FP事務所:ライフパートナーオフィスを横浜市戸塚区に開設。地域に根ざしたFP活動を志向し、住宅ローン、不動産・証 券投資、保険、貯蓄・など一般家庭のお金にまつわる様々なアドバイスを行っている。 お金に係わる出前授業を小・中・高校で実施。また、高等学校の保護者会などで進学費用や奨学金・教育ローンの講演多数。
東京都金融広報委員会 金融広報アドバイザーとして活動中。
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