(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
E型肝炎への感染 :有効な治療法はいまのところない
E型肝炎かどうかは、病院で血液検査をすることでわかります。ただし、E型肝炎には、いまのところ有効なワクチンなどは見つかっていません。したがって、諸症状を投薬などで緩和する対症療法しかありません。劇症化した場合は、血漿(けっしょう)交換・人工肝補助療法・肝移植などの特殊治療が必要です。
E型肝炎への感染 予防
E型肝炎は経口感染であるため、予防には手洗い、飲食物の加熱が重要となります。豚レバーをはじめとする動物の肉や内臓を食べる際には、中心部まで火が通るように十分加熱する必要があります。また、調理の際に傷からウイルスが侵入する可能性もあるため、調理者は注意が必要です。逆にいえば、日本においては生肉にさえ気をつけていれば感染のリスクは低いといえます。ただし、E型肝炎流行国を旅行する際は、清潔の保証のない飲料水、非加熱の貝類、果物、野菜を摂らないように注意する必要があります。とくに抵抗力の弱い子供や高齢者、そして妊婦は肉の生食は厳禁だと覚えておきましょう。
執筆:南部洋子(看護師)
監修:岡本良平(東京医科歯科大学名誉教授)
スポンサーリンク