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褥瘡はなぜ起こるのか
褥瘡は、寝たきり状態や麻痺などで、自分で体位が変えられない人に生じます。多くは、腰の仙骨部や足のかかとの部分など、骨が出ている部分に圧迫を受けることで起こります。初期は、患部が赤くなったり、水泡や紫斑が現れたりします。また、浅い褥瘡では、びらん(ただれること)が見られる程度ですが、深くなると傷の面が徐々に黒ずんで、壊死組織が見られるようになります。その部位が麻痺していたり、そもそも意識がもうろうとしていたりすると、本人や周囲の人が気づかないことも珍しくありません。以下は、褥瘡の主な原因です。
皮膚が原因の場合
皮膚にいくつかの原因が重なって発生するケースがほとんどです。痩せて骨が出っ張っている、尿失禁・便失禁があるためオムツを使用して皮膚が汚れたりふやけたりしている状態で起きやすくなります。高齢者の皮膚は弾力性が低下しているため、特にずれは、皮膚の表面と内部がずれを起こし、血行が悪くなって褥瘡が発生します。
全身的な原因の場合
食事を十分に摂れず、栄養に偏りがあり、栄養状態が悪い状態で起こります。また、麻痺などにより感覚が鈍くなっていたり、自分で身体を動かせなかったりすると生じやすいとされています。
褥瘡が生じやすい部位
仰向けで寝ている場合は、仙骨部、踵、後頭部によく見られます。横向きに寝ている場合は肩や腰骨、イスに座っている場合は、お尻、背中にできやすい傾向があります。病気などで身体を自分で動かせない人を介護する場合は、姿勢によって褥瘡が生じやすい位置を意識しておくことが大切です。
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