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抗線維化剤による抑制に期待
間質性肺炎の中には加齢、生活習慣、環境、体質などが複雑に影響し合い、原因がはっきりしないものも多くあります。原因不明の間質性肺炎のことを、特発性間質性肺炎といいます。咳や息切れといった自覚症状が現れてからの生存期間は3~5年程度で、風邪などをきっかけに急激に症状が悪化した場合、救命は非常に困難とされています。世界に先立ち日本で発売された抗線維化剤(ピルフェニドン)には進行を抑える働きが期待されていますが、重症例に対しては有効な治療がなく、酸素吸入やリハビリが行われます。
低酸素血症に対する在宅酸素療法
酸素を取り込む機能が低下すると、からだの酸素が低い低酸素血症になります。この場合、薬物療法とともに酸素吸入を行います。自宅でも病院と同じように酸素を吸入できるようにしたものが在宅酸素療法です。酸素供給装置から出たチューブを通じて鼻から濃縮された酸素を吸入します。酸素を取り込むことで息切れも改善します。とりわけ呼吸機能が低下する夜間には酸素吸入が必要になります。
監修:岡本良平医師(東京医科歯科大学名誉教授)
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