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卵殻膜の美容商品使ってる?
卵殻膜には、体内で合成できない必須アミノ酸類9種類と、うま味成分のグルタミン酸を含む非必須アミノ酸9種類が含まれ、そのうちシスチンが最も豊富に存在しています。
美白に良いと言われるL-システインは、サプリメントなどで耳にしますね。アミノ酸のシスチンが体内でL-システインに変化し、ビタミンCと供にメラニンの形成を抑制します。さらに、爪や髪の毛にも有効ということが分かっています。
卵は簡単に手に入りやすいため、現在では、 卵殻膜 を利用した商品が多くあります。肌のハリ改善とした 卵殻膜 入り化粧品や、美白作用をうたった 卵殻膜 入りサプリメント、ドリンクタイプ、 卵殻膜 入りボディ・ヘアケア用品などです。
卵殻膜の知恵袋
400年以上も前から 卵殻膜 は生活の知恵として利用されていました。
日本では、戦国時代に戦で負傷した傷口に 卵殻膜 を貼って、早期治療をしていたと伝えられています。1596年中国の薬学著書である「本草網目」が、江戸時代に日本へ伝えられたことからも、 卵殻膜 が創傷治癒に使われていたと分かります。
国技である相撲界では、今でも力士がケガをすると、傷口に 卵殻膜 を貼るそうです。日々進歩している医学に頼らないのは、傷の治り方に違いがあるからなのだとか。
外科的処置を行うと、皮膚が硬くなり跡が残ります。また、衝撃を加えたときに傷口が開くこともあります。対して卵殻膜を貼って治療をすると、傷口の皮膚は軟らかく、目立たなくなるそうです。
卵殻膜は薄くても頑丈な素材です。これまでこの薄い膜を溶かす技術が見つからず、卵殻膜の研究が始まったのは21世紀に入ってから。
研究者は卵殻膜に多くの可能性を見出しています。今後ますます卵殻膜の商品に注目していきたいですね。
【参考】
・NPO法人日本卵殻膜推進協会(http://eggmem.org/)
・キューピーファインケミカル(http://www.kewpie.co.jp/finechemical/materials/shellmembrane.html)
・東京大学大学院産学連携論文(https://www.jstage.jst.go.jp/article/skinresearch1959/41/3/41_3_387/_pdf)
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