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応急処置と予防
アキレス腱断裂が起きたと思われる場合、応急処置としては、皮下血腫を軽減させるため、アイシングや足首の外固定を行います。そしてなるべく早く整形外科を受診しましょう。
また、予防のためにはスポーツをする前にストレッチングやウォーミングアップを十分に行うことが大切です。ただし、中高年の場合は十分ストレッチを行ったにもかかわらず断裂する場合もあります。上述したように、アキレス腱が老化しているからです。
アキレス腱はコラーゲン繊維からできているので、加齢により柔軟性がなくなり、硬くなってきます。そんな状態では、ストレッチを十分にしていたとしても、急に大きな負荷がかかると対応できずに、断裂してしまうのです。とはいえ、断裂を起こす前に前兆的な症状が見られることもあるので、避けることは可能です。
中高年アキレス腱炎に注意
運動をしていると、ふくらはぎやかかと付近にかけて痛みが生じることがあります。筋肉痛やかかとの打撲だと思ってシップ薬などを貼って済ませる人が多いと思われますが、実は「アキレス腱炎」になっていることがあります。特に中高年の場合、アキレス腱炎は単なく運動による炎症というよりも、腱の老化によって小さな部分断裂が始まっている状態が多いのです。
それを知らずに運動を続けていると、傷が大きくなって断裂を起こしてしまうのです。アキレス腱炎が疑われる場合は、無理せず、しばらく運動を休むことが大切です。そのうえでアイシングやシップ薬などでケアをします。痛みが続くときは整形外科を受診してください。
執筆:南部洋子(看護師)
監修:坂本 忍医師(医学博士)
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