(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
「妊娠できなくなる」はちょっと間違った思い込み
ただ、卵巣がひとつでも残っていれば、妊娠・出産は充分可能。これは医師による確かな意見です。でもそれよりも、手術経験者である宇多田さん自身の言葉のほうがはるかに説得力があるでしょう。宇多田さんは3年前にこんな発言をしています。
「のう腫は摘出しても卵巣はそのまま。場合によって卵巣の摘出も必要だそうですが、それでも卵巣はもうひとつあるので妊娠・出産は可能かと思います」。
そして今年、宇多田さんはめでたく無事に出産しました。卵巣のう腫になってしまったとしても、宇多田さんのように正しい知識を身に着けてきちんとした治療を受けさえすれば、何も恐れることはないのです。
早期発見のためには定期的な検査がいちばん
卵巣のう腫をスムーズに治療するには早期発見・早期治療がいちばん。以下のような症状に心当たりがあったら一度婦人科に行ってみましょう。
・太ったわけでもないのに下腹部のふくらみが目立つ
・下腹部痛や腰痛がある
・下腹部を触ると、しこりのようなふくらみを感じる
・経血の量が急に増えた・生理痛がひどくなった
・最近、便秘や頻尿になった
できれば30歳を超えたら、こういった症状がなかったとしても年に1度は検査をしてもらうのが理想的。子宮がん検診などのときには、卵巣に腫れがないかどうか医師に積極的に聞いてみましょう。検診以外でも、とにかく婦人科を積極的に利用するのがおすすめです。
監修:岡本良平医師(東京医科歯科大学名誉教授)
スポンサーリンク