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多才な人 :レオナルド・ダ・ヴィンチからビートたけしまで
多才の極みといえば、レオナルド・ダ・ヴィンチほどの有名な人はいないでしょう。1452年生まれのルネッサンスを代表するイタリア人、ダ・ヴィンチは、絵画・彫刻・建築・音楽・科学・数学・工学・発明・解剖学・地学・植物学などさまざまな分野で顕著な業績を残し、「万能人」という異名の持ち主です。
ダ・ヴィンチは別格としても、医師でオルガン奏者だったアルベルト・シュバイツァー、医師で文学者だった森鴎外、最近では、お笑いタレントであり映画監督でもあるビートたけしなど、「一芸に秀でた人」ではなく「多才な人」として、顕著な業績を残している人も数多く輩出されています。又吉さんも、この部類の一人なのでしょうか。
多才な人 にみられる3つの心理学的仮説とは
こうした人たちが、なぜ多才なのか、それは検証されているわけではありません。しかし、いくつか仮説を設けて、理由を推定してみるのも面白いでしょう。
1:隠れた努力を惜しまない性格
たとえば、スポーツでいえばイチローはじめ、王貞治や長嶋茂雄が、人に見えないところで巧まない努力をしていたことは、今では周知のことです。「天才は努力する凡才のこと」とは、アインシュタインの名言です。人を笑わせることを生業とする「お笑い芸人」は、表現で勝負です。その努力が、同じ表現の「小説」にも花開くことになるのでしょうか?
2:興味・好奇心の旺盛な性格
誰でも与えられている時間は1日24時間です。この限られた時間の中で多才を発揮するには、人一倍、興味・好奇心と行動力が旺盛でなくてはならないでしょう。目立たないように多数の中に溶け込んでいる生き方では、こうした「旺盛さ」は芽を摘まれます。つまり、ちょっと変わった人、出る杭であることを恐れないから、自分の興味・好奇心を満たすために活動できます。必ずしも天才は、子どものころ学校で優等生だったとは言い切れません。
3:枠組みを超える柔軟な性格
「これはこうするべき」「あれはそうしてはいけない」など、社会生活には伝統的な慣習や規範があります。マジメな人はこれを一生懸命守ろうとしますが、裏返せば、マジメな人ほど既存の枠組みから自由になれない、ということでもあります。マジメな人ほどうつ病にかかりやすいと言われるのは、昨今の、変動し既存の価値観が変わっていく動的状況に適応できないからでもあります。
こうした枠組みは、「準拠枠」とも言われ、意識的であれ無意識的であれ、私たちの言動を縛っています。また、準拠枠が社会化されたとき「常識」と呼ばれます。
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