(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
「でべそ」はへその緒の切り方が悪かったからってホント?
でべそは、本来へこんでいるはずのおへそが飛び出してしまっている状態のことをいいます。よく「へその緒の切り方が悪いからなった」といわれますが、医学的な根拠はまったくありません。というのも、へその緒はお腹に近いぎりぎりの場所では切りません。お腹から少しだけ離れたところを縛り、さらに離れたもう一か所を縛ってから、その中間を切断します。
少しだけ出ているへその緒の残りは、乾燥して剥がれ落ちたり、お腹についている付け根からとれてしまったりするので、へその緒の切り口がでべその原因になるわけではありません。
「でべそ」には2種類ある
ひとくちに「でべそ」といっても、おへそが出てしまうでべそには次の2種類があります。
臍突出症(さいとっしゅつしょう)
単純に皮膚だけが飛び出し、おへその中央が盛り上がった状態なのが「臍突出症」です。これはおへその組織である瘢痕組織が皮膚を押し上げ、飛び出た形になることで起こります。原因は、へその緒を切断したあとの傷が完全に乾燥する前に腫れたり膨らんだりしたことで、へこまなくなってしまったことが考えられます。
臍ヘルニア(さいヘルニア)
臍ヘルニアは、おへそが開いていて腹膜に包まれた内臓が飛び出た状態になっていること。これは、おへそが完全にできあがる前に、お腹に力がはいったときに筋肉の隙間から腸が飛び出し、引っこまなくなってしまったことが原因です。臍ヘルニアの場合、おへそのくぼみがなく、全体的に膨らんでいます。
また、妊娠によって引き伸ばされた皮膚が元に戻らなくなる「産後でべそ」もあります。これは、妊娠により負荷がかかり、おへその弱い部分に穴が開いて臍ヘルニアの状態になったものです。
スポンサーリンク