(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
子どもの生活技術 (1)
「やらせたことがない」は20年前の2倍以上に
これらのアンケート結果を見ていて印象的なのは、「できない」という回答よりも、「やらせたことがない」という回答のほうがはるかに多いことです。ちなみに20年前の同じ調査では、「マッチで火をつける」ことを子どもに「やらせたことがない」と回答した親は全体の25.8%でした。
たしかに、家庭でマッチや缶切りを使ったり、包丁で果物の皮をむいたりという場面はひと昔前よりも確実に減ってきてはいますが、「やらせたことがない」という回答が20年間で2倍以上に増えていることを見ると、生活スタイルの急速な変化が子どもの能力におよぼす影響について、危機感を感じざるを得ません。
子どもの生活技術 (2)
シンプルな道具ほどコツが必要
現代はライターやピーラー、プルトップを引くだけであけられる缶詰など、昔では考えられないような便利なものが日常の生活に浸透している時代。また同時にできるだけ「便利でラクな」ものを使いたいというのは、誰もが考えることでしょう。
また、マッチや缶切りに代表されるような昔からある「シンプルな道具」ほど、使うのに微妙な力のコントロールやバランス感覚が必要とされるため、正しい使い方を知り、カラダがそれをおぼえるまでは、なかなか上手に使えないという面もあります。
かつて鉛筆削りが普及する前は、子どもたちは「肥後守(ひごのかみ)」という折りたたみ式のナイフを使って鉛筆を削っていましたが、こうした日常の作業を繰り返すことで、当時の子どもたちは自然に手先の器用さを育んだり、道具の正しい使い方を学んでいました。
スポンサーリンク