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遺伝 :優性遺伝子と劣性遺伝子って何?
遺伝子のうち、相手方よりも特徴がでやすい遺伝子があれば、それは、「優性遺伝子」と呼ばれ、特徴が出にくい遺伝子は「劣性遺伝子」です。誤解されがちですが、優性だから優れている、劣性だから劣っているという意味ではありません。どちらかが優位に出るということです。
仮に背の高い遺伝子をAとして、低い方の遺伝子をaとします。AAという遺伝子をもつ親とaaという遺伝子をもつ親からできた子は、それぞれの親から1つずつ遺伝子をもらいますから、Aaという遺伝子を持ちます。Aは優性なので、子どもは背が高くなります。
この場合aの特徴は隠れています。次に、Aaの遺伝子を持つ子ども同士では、AA,Aa、Aa、aa、の4つの組み合わせができます。これらの組み合わせをみると、Aを含む遺伝子の対が3つあるのに対して、Aを含まないaaの対が1つあります。つまり背の高いものが低いものと比較すると3倍多く出てくる、ということになります。
1.身長は、背が高いよりも低いほうが優性に遺伝する
2.大きい目と切れ長の目、二重は優性遺伝子
3.ニキビ体質も遺伝する
どちらに似るのかは、遺伝だけでなく「環境」も関係する
両親から育てられて一緒に生活をしていると、子どもは親の真似をしたりして、知らない間に影響を受けています。遺伝的な要因と環境、両方の影響が絡まりあって、どちらなのかわからないくらい一緒になって、人間は形成されると考えるのが妥当でしょう。
環境の影響を全く遮断して成育することや発達させることはあり得ないことである以上、純粋な遺伝要因を取り出すこと自体が不可能なのですから。
執筆:南部 洋子(看護師)
監修:岡本 良平(医師)
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