抗がん剤治療が必要な 胞状奇胎の症状や治療法 とは?

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抗がん剤治療が必要な 胞状奇胎の症状や治療法 とは?

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 胞状奇胎の症状や治療法 :侵入性奇胎や繊毛がんのリスク

 

一度低下したHCG値が増加したり、順調に減少していかなかったりする場合は、侵入性奇胎の可能性、または、絨毛がんへの移行を考えます。

 

侵入性奇胎とは、胞状奇胎が子宮内膜から子宮筋層まで侵入してしまったことを指します。この場合は、子宮内の掻爬では、筋層に侵入しているものまでは取り除けないので、絨毛がんと同じように、抗がん剤の治療か、もしくは、子宮を全摘出する以外はありません。

 

侵入性奇胎は、子宮筋層内だけでなく、血液ないしはリンパ液で肺や膣、外陰部に転移することもあり、がん細胞ほどの悪性ではないものの、放置するのは大変危険なことです。

 

 胞状奇胎の症状や治療法 :予後の管理

 

経過が順調であれば、2~4週間ごとに通院してHCG値を測定します。

もし、再発したり絨毛がんが発生したりした場合は、再びHCGの分泌が盛んになり、妊娠した状態になり、基礎体温が上がり、尿検査でも妊娠反応が出ます。

胞状奇胎後の管理は6ヶ月~2年間位は必要ですから、その間は、妊娠しないようにすることが大事です。その後の月経周囲が安定していれば、まずは大丈夫でしょうが、医師から「妊娠してもいいですよ」と言われるまでは、きちんと避妊する必要があります。

 

次の妊娠でまた同じことが起こるのではと心配になりますが、確率としては、2%程度で心配いりません。通常と同じです。

 

 

 

執筆者:南部洋子(助産師)
監修医:坂本忍(産婦人科医)

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