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今回は、頭部の疾患である 脳脊髄液減少症の症状や治療法 についてみていきます。
「脳脊髄液減少症 」(のうせきずいえきげんしょうしょう)に関しては、厚生労働省の研究班が治療法の来春の保険適用を目指していると報道されています。保険適用になれば、これまで数十万円かかっていた治療がぐっと身近になります。
脳脊髄液減少症の症状や治療法 :どんな病気なの?
頭蓋骨の中で、脳と脊髄は髄膜(ずいまく)と呼ばれる3層の膜に包まれています。その3層のいちばん外側にあるのが「硬膜」です。硬膜と脊髄の間にはクモ膜下腔という空間があり、そこが「髄液」という液体によって満たされています。髄液は、常に脳・髄液の表面を流れています。
脳脊髄液減少症とは、脳と脊髄の周囲を満たしている髄液が何らかの理由で減少する疾患です。頭痛や吐き気、めまい、首の痛み、耳鳴り、視力低下などさまざまな全身症状が現れます。この病気は、近年までその病態が明らかになっていませんでした。このため、WHO(世界保健機関)が採用する国際的な疾病基準である「ICD」にもまだ記載されていません。
脳髄液減少症は、むち打ち症後の後遺症として起こるという点に注目が集まりましたが、むち打ち症の人の中には同じ症状でも髄液漏れが見られない患者もいます。このため、病気の存在そのものが懐疑的に見られてきたという経緯があります。
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