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執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
監修:太田 郁子(医学博士)
独身時代、自分の体に多少気になるところがあっても、「婦人科を受診しよう」とまでは思わない女性は多いようです。
しかし、結婚して、いざ妊娠したいと思ったとき、治療に時間がかかったりなかなか妊娠できなかったりすると、もっと若いときに自分の体のことを知り、ケアしてておくべきだったと、後悔に似た気持ちになり、落ち込んでしまう人もいます。
女性のカラダのことについて、寄せられた電話相談の事例をもとに、どのような自己管理が必要なのかをご紹介しましょう。
ケース1:大学4年生のA子さん「生理がこない」
「就職活動などに忙しく、気がついたら3か月ほど生理が止まっていました。
以前にも時々1か月抜けたりするようなことがあったので、そのままでも大丈夫だと思っていました。でも『3か月止まっていたら、卵巣が働くのを忘れるらしい』と友人が言うので本当かと思って…。このまま待っていてはだめですか?」
〜相談者へのアドバイス〜
3か月以上生理がない場合を「続発性無月経」といい、友人が言われたように卵巣が機能しなくなる可能性はあります。原因はいろいろ考えられます。過度なスポーツ、過食や拒食などの摂食障害、ダイエット、ストレス、などです。
原因の部位が脳にあるのか卵巣なのか子宮なのかによって治療が異なってくるので、すぐに婦人科を受診して治療を受けましょう。放っておくと不妊の原因にもなります。
女性として、体が正常に機能しているかどうか把握しておくことは、大切です。そのためには、まず基礎体温を計ることを習慣化することをお勧めします。基礎体温は、朝、目が覚めたら、起き上がる前に測ります。それをグラフにしていくと、体温の変化で女性ホルモンの分泌、排卵の状態がわかります。
正常な動きは14日前後の低温期が続いたあと、高温期が約14日続き、生理がくる、というパターンですが、多少個人差もあります。グラフの下にその日の気分や体調、出来ごとなどを記録しておくといいでしょう。
基礎体温をつけ続けること自体、「女性として自身の体に向き合う」機会となります。数か月すると、基礎体温が自分の体調や気持ちとどのように関係しているかもわかってくるでしょう。もし温度変化がない、いつもとグラフの形が違うなど、気になることがあれば、この記録を持参して婦人科を受診すると、役立ちます。
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