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痛みが伴う 喉の腫れ
喉の腫れを起こす主要な病気:扁桃炎・咽頭喉頭炎
原因として、一番多いのが扁桃炎によるものです。咽頭炎とは咽頭に起こった炎症のことです。咽頭は鼻腔や口腔の奥のことで、咽頭扁桃や口蓋扁桃、口蓋垂があります。口蓋扁桃に強い炎症がある場合は、扁桃炎という病名になります。
(※昨年女優の門脇麦さんがかかって話題になった急性喉頭蓋炎については「呼吸困難に陥る可能性も… 急性喉頭蓋炎の原因や症状 とは」 をご覧ください。)
子どもに多い疾患ですが、大人でも疲れがたまったりして、免疫力が落ちることで引き起こされます。扁桃が細菌やウイルスに感染することでおこります。
扁桃炎にかかった有名人
有名人が扁桃炎にかかった例、また扁桃腺摘出手術に踏み切った例も多く報じられています。最近でも、ももいろクローバーZの有安杏果さん、AKB48の柏木由紀さん、梅田彩佳さん、平野綾さん等が、扁桃炎を患っている事を公表していますし、有安さんは、2015年12月に扁桃腺の摘出手術を行っています。扁桃炎に悩んでいる大人は、案外多いということなのでしょう。
扁桃炎の症状
朝目覚めたときに喉が腫れている、喉の奥が赤い、物を飲み込むときに痛みを感じる、発熱を伴う、咳や痰がでる、頭痛がある、耳が痛い時がある、などです。
扁桃炎の原因
細菌やウイルスへの感染によって、喉の粘膜が炎症を起こして喉が腫れます。次のような場合、細菌やウイルスが増殖しやすくなります。
喉が乾燥する:冬場はただでさえ空気が乾燥しますが、室内で暖房器をしようすることで、更に空気が乾燥します。それによって喉も乾燥することで、細菌やウイルスが増殖し、炎症がおきます。
免疫力が低下する:疲れていたり、風邪を引くことで免疫力が低下します。すると、細菌・ウイルスが増殖して、喉の炎症を引き起こします。
扁桃炎の治療
耳鼻科で、抗生物質、消炎鎮痛剤、うがい薬などを処方してもらうことで、痛みや炎症を軽減させますが、慢性扁桃炎になっていて、発症を繰りしているときは、切開が必要になるかもしれません。
2015年には、フジテレビの三田友梨佳アナウンサーが扁桃腺の手術 を受けたことが話題になりましたが、扁桃炎は、腎炎など重篤な病を引き起こすことが懸念されます。医師にしっかり診てもらい、治療方法を相談しましょう。
※扁桃炎の詳細については「フジ三田友梨佳アナ 扁桃腺の手術 へ 摘出が必要な場合ってどんなとき?」 をご覧ください。
扁桃炎の予防
次のようなことに気をつけましょう。
- ストレスや過度な疲労で、免疫力を低下させない
- 喉を乾燥させないよう、こまめに水分を摂る
- 外出時は、マスクを着用する
- 帰宅時は、手洗いうがいを励行する
- 居室を乾燥させないために加湿する
- 喉の周りを冷やさないようにネックウオーマーなどを着用する
- 温かいもの、柔らかいものなど、喉にやさしい食べ物を摂り、刺激物は避けるようにする
※なおうがいの仕方の注意点については「 うがい 」って本当に効果あるの? ベストなタイミングと正しいやり方とは をご覧ください。
OKな食べ物 NGな食べ物
腫れや痛みにおススメの食べ物としては、大根、長ネギ、れんこん、はちみつ、キンカン、梨、緑茶、黒豆茶等が挙げられます。また、NGの食品としては、唐辛子などの香辛料、チョコレート、カフェインの入ったモノ、お酒等刺激になるものとなります。
なお、喉の健康に効果がある食品や栄養素については喉の痛みにオススメ食材 って何?をご覧ください。
また、症状、原因、予防等をコンパクトに説明してある以下の動画も参考にしてください。
喉の腫れ :痛みが伴わない疾患
痛みを伴わない場合は、次のような疾患が隠れているかもしれません。
甲状腺疾患(甲状腺機能亢進(こうじょうせんきのうこうしん)症、バセドウ病等)
必要な量以上に甲状腺ホルモン(=サイロイドホルモン)が分泌してしまうことによる病気で、甲状腺が腫れる場合があります。この腫れが 喉の腫れ として間違われることがあるようです。
甲状腺疾患の症状
首の喉仏辺りが腫れる、眼球が突出する、動悸などがでます。
悪性リンパ腫
首のリンパ腺が腫れます。
悪性リンパ腫の症状
発熱、他のリンパ節も腫れる、体重減少。
なお悪性リンパ腫の詳細については、悪性リンパ腫の症状 とその治療法をご覧ください。
逆流性食道炎
胃の中の物が食道へ逆流し、喉のあたりまで来ると、喉に違和感を覚え、それを 喉の腫れ だと感じる人もいます。
逆流性食道炎の症状
食べ物を飲みにくい、胸のあたりが焼ける、などです。
ヒステリー球
ストレスなどの精神的な状態が原因で引きおこされるもので、喉の違和感を 喉の腫れ と感じるようです。
ヒステリー球の症状
喉の奥に球があるように感じます。中年女性に多く、ストレスや興奮状態がみられます。
我慢せずに、まずは受診してみましょう。痛みの有無、発熱の有無で、対処が違います。その時の自分の状態をしっかりと把握して、受診の際には、医師に伝えましょう。
※また以下の関連記事をご参照頂ければ幸いです。 「喉の違和感 ...そこに隠れている病気とは?」
執筆者:南部洋子(看護師)
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