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小児期メタボリックシンドロームの診断基準(6~15歳)
ウエスト周囲径
・中学生80cm以上/小学生75cm以上
もしくは、
・ウエスト周囲径(cm)÷身長(cm)=0.5以上
上記ウエスト周囲径が該当し、かつ下記項目のうち2項目以上があてはまる
中性脂肪
120mg/dl以上
かつ/または
HDLコレステロール
40mg/dl未満
収縮期(最大)血圧
125mmHg以上
かつ/または
拡張期(最小)血圧
70mmHg以上
空腹時血糖
100mg/dl以上
とくにメタボリックシンドロームは内臓脂肪症候群とも言いますが、内臓に脂肪がたまっていて、高血圧や糖尿病、生活習慣病、動脈硬化などにつながりやすい状態です。
ただし、こうした数値には生まれつきの体質や体型も関係してくるため、あくまで目安です。
メタボの診断には、血液検査が必要ですし、肥満が深刻に心配される場合には、小児科など専門医の診断をあおぎましょう。
小児肥満で高まるリスクとは
厚労省によると、小児肥満の約70%が成人肥満に移行することが指摘されています。
小児期メタボリックシンドロームを予防するには、「脂肪や塩分の多いスナック菓子の間食」や「部屋にこもってゲームのような遊び方」、「野菜が少なく脂質の多いおかず」、「朝食の欠食」、「時間に不規則な生活」など、子どもの生活習慣を見直すことが重要です。
子どものころから「当たり前」だったことは、大人になってもなかなか変えられないものです。また、親の習慣が子どもに害を与えているケースも考えられます。
現在では、国の子ども子育て支援制度のもと、各自治体でさまざまな子育て支援事業が行われています。自分の住んでいる地域で、専門家による栄養指導などを実施するイベントがないかチェックして、積極的に活用してみるのもいいですね。
中学生や高校生にもなれば、自覚や改善もできるようになりますが、小児〜小学生のうちは子どもに余計なプレッシャーを与えないように、保護者が牽引(けんいん)して、家族みんなで健康的な食事や運動に取り組むようにしたいものですね。
【参考】
厚生労働省『子どものメタボリックシンドロームが増えている』(http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-06-001.html)
<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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