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執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
高齢者がかかる病気というイメージが強い「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」。
骨粗鬆症は加齢によって発症率が高くなる病気ですが、実は、若い世代でも骨粗鬆症を発症することがあります。
どんなことが原因で骨粗鬆症が引き起こされるのか、見ていきましょう。
そもそも骨粗鬆症って?
骨粗鬆症とは、骨の強さ(骨強度)が低下して骨折しやすい状態になる病気のことです。
骨強度は、骨の容積当たりの骨量(骨塩量)を示す「骨密度」と、骨の質を表わす「骨質」の2つによって決まっています。
このうちのどちらか一方、あるいは両方が低下することで骨強度が低下し、成人若年(20~44歳)の70%未満であるときに、骨粗鬆症と診断されます(※)。
では、骨強度の低下はなぜ起こるのでしょうか?
実は、骨強度の低下は骨の新陳代謝(リモデリング)と大きく関係しています。
骨の新陳代謝とは、古くなった骨が破壊され(骨吸収)、新しい骨が作られる骨形成が繰り返されることを指します。
通常は、骨吸収と骨形成がバランスよく行われていますが、何らかの原因によってこの新陳代謝のバランスが崩れて骨吸収が進むと、骨強度が低下し、骨粗鬆症が引きおこされてしまいます。
どのようなことが骨粗鬆症の原因となるのでしょう?次から説明していきます。
骨粗鬆症の原因
骨粗鬆症は、発症する原因によって次の2種類にわけられます。
原発性骨粗鬆症
加齢や閉経、遺伝的な要因などによって骨密度が低下して発症するタイプ。
骨粗鬆症は、高齢者が発症しやすい病気として知られていますが、これは40代をピークに骨量が低下し始め、骨強度が下がるためです。
続発性骨粗鬆症
もうひとつが膠原病やリウマチなどの病気、薬(ステロイドなど)、栄養障害などが影響して発症するタイプ。生活習慣病が原因となることもあります。
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