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2.神経の障害以外のものが原因となる「しびれ」
神経が直接傷ついたりするのではなく、ほかの病気によって痛み・しびれがおこる場合があります。
たとえば、血流の障害、筋肉の障害、あるいは内臓の病気といったものでおこるものです。
そのほかにも精神的なストレスが原因でおこる「心因性のしびれ」というものもあります。
腰の場合に、神経の障害以外のものが原因となる「しびれ」として訴えられるものに、「坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)」があります。
坐骨神経痛は、腰だけでなくお尻、太もも、ふくらはぎ、すね、足部に「しびれ」を感じ、多くは痛みをともないます。
そのため、「痛い」という感覚と「しびれ」という感覚をはっきりと区別できない場合もあります。坐骨神経痛は、腰から下の部分に感じる「しびれ」として頻度が高く、「しびれ」という症状の約20%は、坐骨神経痛によるものともいわれます。
では坐骨神経痛というのは、いったい何でしょうか。
坐骨神経痛は、坐骨神経が何らかの原因で圧迫されたりして痛み・しびれが出る状態のことをいいます。坐骨神経痛という病気があると認識されていることもありますが、そうではありません。
坐骨神経痛は、腰やお尻、脚に痛み・しびれなどの症状がある状態の総称です。
風邪が原因で、くしゃみ・せき・鼻みずなどの症状がでるのと同じです。坐骨神経痛という症状が出るには、腰回り〜お尻の筋肉の問題、背骨の問題、骨盤の関節の問題などが原因となっていることが考えられます。
また、坐骨神経痛の原因がはっきりと特定できない場合もあります。
要注意!「しびれ」の対応は診断ありき
ここまで「しびれ」の原因についてみてきました。
「しびれ」がおこる原因はかなり複雑なため、まずは専門医による診断が重要であることを念頭にしましょう。
「しびれ」は、とてもあいまいな症状です。
はっきりとした原因をつかむことは、専門家であっても頭を抱えてしまうことがあります。自分で原因を特定するというのは難しいものです。
なかには、時間の経過とともに自然治癒する場合もあります。しかし「しびれ」には思わぬ病気が隠れていることもあります。
その理由として、「しびれ」という症状には神経や血管、筋肉の症状などが混在していることも多いからです。
また内臓の病気が隠れていることもあります。
たとえば、十二指腸や肝臓、腎臓、膵臓、子宮などの病気によって、腰や背中〜わき腹などに痛み・しびれを感じることもあります。
とくに、心当たりもなく突然出てきた症状や、排尿や排便の症状(尿もれ、尿が出ない、失禁するなど)の症状がでているときは、緊急性が高いものとなります。
ちなみに「しびれ」を専門としているのは、整形外科、神経内科・外科、ペインクリニックなどがあります。近くにこのような診療科の病院がない場合には、内科を受診する方法もあります。
内科は、あらゆる病気の総合窓口としてのはたらきがあります。
専門外の病気であれば、必要な診療科を提案したり、次の病院に紹介状を作成してくれたりします。大学病院などの大きな病院にかかるとき、紹介状があれば優先的に予約ができたり、受診時の手間などが省けるなどのメリットがあります。
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