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新型うつ病患者の根底にあるものとは
精神科医の福西勇夫氏らの監修『新型うつ病を知る本』では、新型うつ病を発症する人たちの根底にあるのは強迫傾向(一つのことが頭から離れなくなり、不安になりやすい性質)や劣等感があると指摘されています。
強迫傾向や劣等感が強いと、他人からどう見られているかを過剰に気にしてしまったり、他人と自分を比べて落ち込みやすくなり、精神的にも不安定になります。
そのような精神的な不安定さを抱えた人たちは、仕事でミスを指摘されたり、注意をうけると、それが些細なことであっても過剰に受け止めてしまいます。
そして、自己防衛的な反応として精神的な症状が現れたり、他罰的になって会社へ行けなくなってしまうのです。
新型うつ病の増加の背景には社会的な要因も
では、なぜ最近になって新型うつ病を発症する人が増えてきたのでしょうか。
これについて、福西医師らは、自分を認めてもらう体験が少なかったことや、反対に怒られた経験がないなど、幼少期や思春期の家庭環境が影響しているとされています。
ただ、家庭環境だけが要因となるわけではなく、若者を育てる余裕がなかったり、雇用環境が不安定で自分の身を自分で守らなければいけない社会的な要因も関係していると指摘されています。
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