低気圧によるダルさ、やる気の出ないカラダと上手につきあう方法

Mocosuku(もこすく)
  • 低気圧によるダルさ、やる気の出ないカラダと上手につきあう方法

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

低気圧によるダルさ、やる気の出ないカラダと上手につきあう方法

公開日時

低気圧によってなぜ体調が悪くなるのか

 
梅雨に体調が悪くなる理由として、気象の変化が挙げられます。
 
たとえば、日照時間の変化。気象庁のデータ(※)によると、6月の平均日照時間は125.4時間で、年間で2番目に少ないことになります。
 
ヒトは太陽の光を浴びると、脳内神経伝達物質である「セロトニン」が分泌されます。「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンには、精神を安定させる働きがあるため、日照時間が減って分泌量が減る6月は、他の月よりもストレスを感じやすいといえます。
 
また、気圧の変化も身体に影響を及ぼします。日本付近の平均気圧は1013hPa(ヘクトパスカル)ですが、梅雨時(6~7月)の平均気圧は1004~1005hPaで、年間でもっとも気圧が低い時期であるといえます。
 
ヒトの身体には通常、15トンほどの大気圧がかかっています。
 
これに対して体内からも押し返す力が働いて、大気圧に応じて体内から押し返す力も微調整されています。
 
ところが、梅雨などで急激に気圧が変化すると、身体がそれに対応できずに不調が現れたり、持病が悪化することがあります。
 
また、気圧の変化に対するストレスが自律神経のバランスを乱してしまうことも原因と考えられます。
 
このように気象の変化によって発症・悪化するリスクが高まるものは「気象病」と呼ばれています。
 
※参考:気象庁『各種データ・資料』より(http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?prec_no=44&block_no=47662)
 
 

気象病の症状

 
具体的には次のような症状が現れます。
 

  • ・めまい
  •  

  • ・吐き気
  •  

  • ・だるさ
  •  

  • ・片頭痛、頭痛
  •  

  • ・首こりや肩こり
  •  

  • ・関節痛
  •  

  • ・血圧の不安定
  •  

  • ・動悸など


 
 
また、次のような病気は、気圧や気温の変化によって悪化しやすいといわれています。
 

  • ・関節リウマチ
  •  

  • ・喘息
  •  

  • ・アレルギー性疾患
  •  

  • ・心疾患(狭心症、心筋梗塞など)
  •  

  • ・脳出血
  •  

  • ・自律神経失調症
  •  

  • ・精神疾患(神経症、うつ病など)
  •  

  • ・更年期障害など


 
※参考:ナースプレス『気候・気象と病気の関係』(https://nursepress.jp/225956)

 
 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【健康と病気】新着記事

かかりつけ薬局とは違う『健康サポート薬局』 知らなきゃもったいない!!

かかりつけ薬局とは違う『健康サポート薬局』 知らなきゃもったいない!!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 近年、薬や薬局にまつわる制度が大きく変化しています。 2016年4月からスタートした「かかりつけ薬剤師制度」では、“患者のための薬局”...

2019/07/26 18:30掲載

『苦くてまずい』はもう古い?実は栄養満点の気になる野菜『ケール』とは

『苦くてまずい』はもう古い?実は栄養満点の気になる野菜『ケール』とは

執筆:磯野 梨江(管理栄養士) 医療監修:株式会社とらうべ ケールと聞いて青汁を連想される方も多いのではないでしょうか? なんとなく苦くて不味いイメージが強いですが、ケールには現代人に不足しがちな栄...

2019/07/23 18:30掲載

頭皮がたるむと顔もたるむ?  頭皮の老化と顔のカンケイ

頭皮がたるむと顔もたるむ? 頭皮の老化と顔のカンケイ

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 『フェイスラインがぼやけてきた』『ほうれい線のハの字型が目立ってきた』『口角が下がってきた』… いずれも顔のたるみを痛感する憂鬱な現象...

2019/07/19 18:30掲載

自律神経に良い『トリプトファン』を効果的に摂取してハッピー♪になろう

自律神経に良い『トリプトファン』を効果的に摂取してハッピー♪になろう

執筆:磯野 梨江(管理栄養士) 医療監修:株式会社とらうべ 「トリプトファン」はアミノ酸の一種です。 トリプトファンが不足すると精神的に不安定な状態や不眠などを招き、やがて自律神経や体内リズムの乱れ...

2019/07/16 18:30掲載

フルーツはいつ食べる? 『朝は金、昼は銀、夜は銅』ってどういうこと?

フルーツはいつ食べる? 『朝は金、昼は銀、夜は銅』ってどういうこと?

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ フルーツは健康や美容によい栄養素を摂取できる食品として、私たちの食生活に浸透しています。 ...

2019/07/12 18:30掲載

お口の中の細菌は万病のもと 『口腔内フローラ』の重要性を説く!

お口の中の細菌は万病のもと 『口腔内フローラ』の重要性を説く!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 腸内細菌が形成する「腸内フローラ」はすでによく知られるようになりましたが、お口の中の「口腔内フローラ」についてはいかがでしょうか? 「...

2019/07/02 18:30掲載