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執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
医療監修:株式会社とらうべ
やっと出産してかわいい赤ちゃんと出会えた喜びもつかの間、始まるのは寝る暇もないほど忙しい毎日です。
産後の心身の状態は、妊娠前とは大きく異なります。
周囲の人たちがそれを理解していかないと、母親として孤立してしまい、「産後うつ」や「産後クライシス」という事態が起きる可能性が誰にでもあります。
今回は、産後うつや産後クライシスについて説明します。
「産後うつ」とは
出産後、2週間以上抑うつ状態が続くことを「産後うつ」といいます。産後うつは、うつ病の一種でもあります。
産後の女性は、ホルモンの劇的な変化により、情緒不安定になっています。その上に赤ちゃんの世話で睡眠不足が続くため、心身ともに疲れている状態が続きます。
産後うつになると、精神的に不安定になる、感情表現が少なくなる、自信がない、判断ができないなどの症状が現れます。
産後うつの時期には個人差があり、産後2~3週間頃から発症する場合もあれば、産後3~4か月過ぎてから発症する場合などもあります。治まるまでの時期も個人差がありますが、1か月以上かかることが多く、長いと産後1年を過ぎても症状が出ている人もいます。
「もしかしたら産後うつかもしれない」という不安な気持ちがあるときには、以下の項目をチェックしてください。
当てはまるものが多い場合は、産後うつの可能性があるので、心療内科や精神科を受診しましょう。
□気分がひどく落ち込む
□いつも疲れている気がする
□眠れない(寝つきが悪い、早朝に目覚める、眠りが浅い)
□将来のことを考えて不安になる
□イライラや焦りを感じる
□よく泣いてしまう
□物事に集中できない・考えがまとまらない
□自分を責めてしまう
□身なりに気を使わなくなった
□食欲がない
□赤ちゃんや夫への愛情を感じない
チェック項目が多く、心配なときは、まずはゆっくり休んでください。
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