よく耳にする「有酸素運動」 自宅で手軽に実践できる?

Mocosuku(もこすく)
  • よく耳にする「有酸素運動」 自宅で手軽に実践できる?

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

よく耳にする「有酸素運動」 自宅で手軽に実践できる?

公開日時

有酸素運動の特徴

 
酸素を取り込みながら体内の糖や脂肪を燃焼させる有酸素運動は、身体に次のような効果をもたらすことが期待されます。
 
・心肺機能を改善し、心臓や呼吸筋を強化する
・血管の柔軟性を改善し、高血圧や動脈硬化などのリスクを軽減する
・骨の強度を高め、骨粗しょう症などを予防する
・基礎代謝量の向上により、新陳代謝の促進やダイエットに向く
・体脂肪を燃焼し、血中の悪玉コレステロールや中性脂肪が減少する
・ストレスを発散、緩和する
 
有酸素運動は、20分以上継続するとより高い効果があるといわれています。
 
これは、運動開始から20分ほど経過すると、脂肪が活発に使われるからです。
 
たとえば、ダイエット目的のウォーキングであれば、1回30分以上歩くとよいでしょう。
 
有酸素運動は運動強度が比較的低いため、30分以上であっても負担の少ない運動ですが、無理は禁物です。
 
また、10分では効果がない、ということではありません。
 
短い時間を数回に分ける方法もありますので、ご自分の体力や体調にあわせて試すことをおすすめします。
 
ちなみに、現在厚生労働省は「健康21」(※)における身体活動基準として、「強度が3メッツ以上の身体活動を1週間に23メッツ・時を行う」としています。
 
具体的には、毎日60分のウォーキングに相当し、今のところ、この60分は連続しても、分断しても、どちらでも構わないとしています。
 
※メッツ・時とは、エネルギー消費量を座位安静時代謝量で割った値で、活動や運動をした際、安静時の何倍のカロリー消費をしているかを示します。
 
たとえば、近所を散歩するウォーキングは2.5メッツ、とすると、3メッツ程度のウォーキングは、少々負荷のかかかる、早めのウォーキングに相当します。
 
※参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 健康づくりのための身体活動基準2013(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-01-001.html)
 
 

自宅でも取り入れやすい有酸素運動

 
フィットネスクラブに通って、専用運動器具で励む有酸素運動もやりがいがあるでしょう。
 
また、自宅で手軽にできる有酸素運動は、思い立ったらすぐ、スッピンで出来るところもいいですよね。
 
いくつかご紹介しましょう。
 

ラジオ体操

 

ウォーキング

 

踏み台昇降運動

 

もも上げ運動

 

縄とび(エア縄とびでもOK)

 

フラフープ

 
 
どれもこれも楽しみながらできそうです。
 
近頃はダイエットを目的とした「ダイエットDVD」の数や種類も充実していますから、自分に合いそうなものを探してみるのもいいかもしれませんね。
 
…そして、なにを隠そう、
「家事(生活活動)」も立派な有酸素運動なのであります!
 
買い物や掃除、洗濯、料理に皿洗い、アイロンがけなどが挙げられます。
 
つまり、毎日どこか掃除をすれば、部屋がきれいになるうえ有酸素運動にもなって一石二鳥という訳です。
 
有酸素運動は、うっすらと汗をかき、やや息が弾む程度の状態を長く続けることがポイントです。
 
全力でその運動をした時の、60~80%の運動強度がよいとされます。
 
そして、最重要ポイントである、鼻からしっかりと息を吸って酸素を取り入れることをお忘れなく。
 
 
それではさっそく今日から、有酸素運動を取り入れてみてはいかがでしょう。マイペースに楽しみながら参りましょう。
 
 
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
 
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【ダイエット】新着記事

食事制限と運動だけではダメ? 顔や太もも、二の腕「部分痩せ」のコツ

食事制限と運動だけではダメ? 顔や太もも、二の腕「部分痩せ」のコツ

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 身体の全身の脂肪というより、二の腕や太ももなど気になる部位だけ痩せたい!と思っている方は多いのではないでしょうか。 もう少し細...

2019/03/01 18:30掲載

腹筋が衰えやすい女性に! おすすめトレーニング「ドローイン」

腹筋が衰えやすい女性に! おすすめトレーニング「ドローイン」

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 最近スカートがキツくなってきたかも…と、ぽっこりお腹が気になりはじめていませんか? 運動して引き締めたいけれど、仕事をしている...

2019/02/12 18:30掲載

交感神経の衰えで、食べなくても太っちゃう? 「モナリザ症候群」

交感神経の衰えで、食べなくても太っちゃう? 「モナリザ症候群」

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ 「モナリザ」といえばレオナルド・ダ・ ヴィンチが描いた、有名な女性の肖像画が思い浮かびます。 ...

2019/01/15 18:30掲載

思うように痩せないときは「むくみ腸」が原因かも?

思うように痩せないときは「むくみ腸」が原因かも?

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ 「むくみ」と聞くと、足や手、顔を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。 しかし、目に見...

2019/01/11 18:30掲載

ヘルシー食材として大注目! 「カリフラワー」のおすすめ活用法

ヘルシー食材として大注目! 「カリフラワー」のおすすめ活用法

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ 皆さん「カリフラワー」にどんなイメージをお持ちですか? 食卓にあがる頻度は少なく、ブロッコ...

2018/11/20 18:30掲載

ダイエットの停滞期脱出、有効なのはズル休み? 「チートデイ」について

ダイエットの停滞期脱出、有効なのはズル休み? 「チートデイ」について

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ ダイエットにつきものの「停滞期」は、いわば身体のセーフティー機能です。 ダイエットが順調で...

2018/08/31 18:30掲載