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執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
自堕落をしているわけでもない、夜更かしもしないでしっかり寝たはず…
それなのに、仕事中に襲ってくる睡魔。
そんな経験、誰しもお持ちではないでしょうか。
今回は、日中に起こる睡魔の原因を検証し、眠気覚ましの方法もご紹介しましょう。
仕事中の睡魔
仕事中に襲ってくる睡魔の原因として、次のようなことが挙げられます。
睡眠リズムの影響
人間の身体には眠りと覚醒のリズムがあります。
とくに昼間は、午後2~4時ころに眠たくなるという説。
ヨーロッパの昼寝の習慣「シエスタ」や、日本の間食の習慣「おやつ:八つ時は午後3時ころのこと」は、身体の眠りのリズムがゆえんの社会的風習としてよく知られています。
人間は本来昼間も眠くなるもので、そのタイミングがたまたま仕事をしている時間に現れる、というのがこの説です。
昼食の影響
昼食に糖質の多いものを食べすぎると、食後の血糖値上昇により尿の中に糖が排出されます。
そうすると、余分な糖を薄めようと腎臓が多量の水分を排出して多尿となり、結果、糖が失われて眠気を感じてしまうという説。
この症状が出やすいのは食後2時間ほど経過したころといわれています。
オフィス環境の影響
閉め切った狭い部屋に大勢の人がいるなど、オフィス内の環境も原因のひとつかもしれない、という説です。
室内の二酸化炭素濃度が上昇して高レベルになると、仕事のパフォーマンスが低下し、眠気を引き起こしやすいといわれています。
病気の影響
ただし、日中の眠気も異常なまでのレベルになると、病気の可能性も否めません。
たとえば、次のような原因が指摘されます。
・睡眠不足症候群
慢性的な睡眠不足状態になっている、生活リズムが乱れ睡眠時間も不規則になっている状態です。
・睡眠時無呼吸症候群
睡眠時に無呼吸状態が断続的に起こる状態です。
眠っているつもりでも眠っていないのですが、本人には自覚がありません。その影響から、日中激しい眠気に襲われることがよくあります。
・過眠症など睡眠障害
ナルコレプシー、特発性過眠症、反復性過眠症など、過眠の睡眠障害が原因となります。
・自律神経失調症や甲状腺の病気、うつ病など
ストレスなどが引き起こす疾患ですが、どれも精神的な症状として、身体がだるい、疲れが取れない、やる気が出ない、いくら寝ても眠いなど、眠気を払拭できない状態に陥っていることがあります。
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