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意識と無意識の架け橋:心理療法と夢
20世紀初頭以来、精神分析学やユング派の分析心理学などの分野において、夢分析は重要な治療手段とされています。
覚醒時には近づけない「無意識」に接近するため、意識(覚醒)と無意識の中間状態を作り出す方法が考案されたのです。
催眠術や自由連想法などとともに、夢も無意識の願望や衝動を象徴するものとみなされました。
夢分析により夢を解明することで、抑圧され病的状態に陥っている患者の心情を理解し、適切な治療が施されるようになりました。
古代の人が考える夢の意味
古代ギリシアの『ギルガメッシュ叙事詩』や医学の祖「ヒポクラテス」、聖書、中国最古の詩集といわれる『詩経』など、古代文明ではすでに夢を重要なメッセージととらえています。
聖書では、夢は神(あるいは悪魔)のような超自然的存在からの「お告げ」、と信じられていましたし、ヒポクラテスは、本人がハッキリと自覚できない状態が夢を通して前駆(プロドミック=兆候が表れること)すると考え、患者にそれを警告するという予言者の役割を務めました。
このような夢とのかかわりが、長い年月を経て、深層心理学の夢分析や夢占いにつながっていると容易に想像できます。
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