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ミソフォニアの症状
前述のようなさまざまな音に対するミソフォニアの反応は、感情・身体反応・行動の3つの側面から出現します。
過敏な否定的感情
・強い不安や恐怖
・怒り
・激しい嫌悪や憎しみ
・逃避反応
神経症的身体反応
・動悸
・心拍数の上昇
・手足の震え
・筋肉の緊張
・多汗
・過呼吸
・パニック発作
攻撃的行動
・音源となっている人への暴力
・自傷行為
ミソフォニアの原因
ミソフォニアに関する研究はまだ日が浅いようです。
専門的な研究は1990年代頃から始まって2000年代に盛んになり、2010年前後から知られるようになりました。
ですから、現時点において、医学的診断による正式な疾患と認知されるには至っていません。
今のところ、仮説的に聴覚過敏症、脳疾患、精神疾患といった可能性が指摘されています。
原因や治療法などの解明は、今後の研究に期待がかかる新しい病気といえるでしょう。
脳科学的にみると、2017年2月にニューカッスル大学(イギリス)がおこなった研究によると、ミソフォニアの人は、音を聞いたときに大脳皮質の中の「島皮質(とうひしつ)」が極度に活動的になると報告されています。
また、感情抑制の異常や不安障害のような身体反応などを誘発することが想定されると述べられています。
ちなみに、島皮質は、痛みや喜怒哀楽、不快感や恐怖といった、基礎的な感情の体験に重要な役割を果たす脳の器官であることが、最近の画像診断技術からわかってきています。
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