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防災に対する意識
「平成28年度版 防災白書」によると、防災意識等調査の結果「大災害が発生する可能性がある」と思っている人は60%以上もいるのに対し、何らかの備えをしている人は37%にとどまっていることがわかりました。
とりわけ、15歳から34歳までの若年層にその傾向が強く、70%近い人が「ほとんど(あるいはまったく)取り組んでいない」と回答しています。
この結果を踏まえ、私たちはいっそう防災への危機意識を高め、その意識を備えに結びつけていかなければなりません。
また、白書ではとくに若年層への防災意識の啓発が必要であるとも指摘しています。
いずれも喫緊の課題といえるでしょう。
「備え」の取り組み
それでは、具体的にはどのように備えたらよいのでしょうか。
防災白書では「身近な活動と防災の取組」と題し、少子高齢化時代の防災の担い手不足等の現状を前提として、災害を特別な事件とみなさず、身近な日常生活の延長として取り組むこと、と示しています。
その動機づけとして、まずはテレビやICT、雑誌など災害情報へのアクセシビリティを高めること、そして、職場や地域など日常的にコミュニケーションを交わしている知人・友人と、防災活動などに参加することを奨励しています。
後者の例としては、校庭でキャンプをして身近な材料で災害時に役立つアイテムを作る、料理サークルが炊き出しをおこなう、子ども会で水を使わないで調理をする、などです。
地域の人々が慣れ親しんでいる恒例行事に防災活動を付加して、身近なところから意識づけをする…といった試みは、一定の効果が見込めるでしょう。
災害を非日常とせず、できるだけふだんの延長と捉え備えることが大切であると、白書は強調して呼びかけています。
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